研究課題/領域番号 |
20K13397
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
具 裕珍 東京大学, 東洋文化研究所, 特任助教 (70839373)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保守市民社会 / 右傾化 |
研究実績の概要 |
研究遂行2年目として、保守市民社会のイベントデータを活用した研究発表とその過程で着目した資料のデジタル化、テキスト分析に基づいた研究を行った。この過程でこうした研究を海外の研究者と議論し、国際的交流を行った。 まず、2013年から2020年までの保守市民社会のイベント・データを作成し、それに基づいて研究発表・論文投稿を行った(「安倍政権と保守市民社会:日本会議の政策提言活動を中心に」『日本批評』25号)。これをソウル大学日本研究所主催の学術会議で発表し、日本の右傾化問題や日韓関係への含意についての議論を深めることができた。また、イベントデータを拡充し、日本の保守市民社会のダイナミックスを考察する研究発表を行った("Conservative Movements and Political Contention in Japan," in LASA / Asia 2022 "Rethinking Trans-Pacific Ties: Asia and Latin America")。韓国、香港、そして中南米の研究者との会議で有意義な議論ができた。 次に、イベントデータのソースとなっている資料のデジタル化を進めており、同時にデータベースの移行も行った。その過程でテキスト分析を行い、それを元に共同研究を行った(「日本政治の右傾化論に関する考察ーー自民党と日本会議の活動方針の分析」、日本政治学会総会・研究大会)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
イベントデータのデータベースの移行でイベントデータ分析はやや遅れているが、それを補う形でデータソースのデジタル化とテキスト分析をもって、さまざまな研究を行うことができた。また、海外出張はできなかったものの、バーチャル会議で国際交流ができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度には以下の二つのプロジェクトを進める予定である。 ・イベントデータベースの移行を完成し、それに基づいて研究発表と論文投稿を行う ・テキスト分析を用いた自民党と保守市民社会の関係、保守市民社会の活動をめぐる研究発表と論文執筆
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染状況拡大の元に多くの国際会議がバーチャルに開催され、旅費が発生しなかった。
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