研究課題/領域番号 |
20K13404
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
前田 貴洋 琉球大学, 人文社会学部, 講師 (30844790)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 労働基準監督官 / 規制執行活動 / 臨検監督 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,労働基準監督行政に関する臨検監督の実施数や人事データなどの公開データを用いて,臨検監督の効果を検証することである.2021年度は,3年間の研究期間のうち2年目にあたり,具体的なデータ分析で使用するデータ収集と入力作業を進め,予備的な分析を行う予定であった. しかしながら,2020年度10月の機関異動および新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い,公開データ収集のための出張が困難となった.また,長期間にわたる公開データを入力しパネルデータのデータセットを構築する予定であるため,学部学生等をアルバイト雇用し,研究補助を依頼する予定であったが,上記理由のため,研究計画通りにデータセット構築を進めることが困難であった. そこで,2022年度に向け本研究課題の目的を達成するために,現時点で可能な以下の作業を実施した.まず,臨検監督に関する長期間のパネルデータを収集しデータ分析をする際に欠かせない,労働基準監督行政の歴史的な変遷状況の把握である.この点については,論文の執筆を行うだけでなく,単著の出版に向けて原稿執筆を進めているところである.また,前年度に行った臨検監督の効果に関する先行研究の検討から,労働基準監督官の人事配置や専門性の実態把握の必要性が浮かび上がっていた.そこで,労働基準監督官の人事システム等の実態把握を行うために,職員録データの入力や専門職公務員の人事システム等に関する検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
既述の通り,研究代表者の機関異動や新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,当初予定していたデータ収集のための出張や研究補助を行う学部学生の雇用を十分に行うことが出来なかった.そのため,こうした状況下においても進めることが出来る作業や研究に着手したものの,当初計画からは進捗状況にやや遅れが見られる.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度においても新型コロナウイルス感染症の状況が不確実ではあるが,資料収集や研究補助によるデータ入力作業を確実に進めていきたい.仮にデータ収集のための出張が困難な場合には,やや高額ではあるが購入可能な資料を用いてデータセット構築を進めていく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,研究計画にやや遅れが生じたこともあり,若干の次年度使用額が生じている.次年度使用額および翌年度助成金をあわせ,当初計画にあるデータ収集や研究補助などのために使用する予定である.
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