研究課題/領域番号 |
20K13446
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
崔 正勲 立命館大学, 立命館アジア・日本研究機構, 助教 (70822716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 核抑止 / 地政学 / 北朝鮮の核兵器高度化 / 北東アジア安全保障 |
研究成果の概要 |
4年間の研究を通じ、北朝鮮の核兵器高度化とその北東アジアへの影響についての知見を蓄積することができた。核抑止論の観点からは米朝間(覇権国と中小国)に極端な非対称性が存在したといえるが、北朝鮮が核兵器の高度化(緩衝国に分類される中小国による核保有国化)を成し遂げて以後、その非対称性が緩和されたといえる。このような事例について、従来の核抑止論が十分にカバーしてきたとは言い難い。 またこのような北朝鮮による核兵器高度化は、北東アジアにおける新たな極の台頭と核エスカレーション・リスクの出現にもつながりかねず、日韓の安全保障戦略にとって重大な事象となる。
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自由記述の分野 |
北東アジアの国際政治・安全保障、地域研究(朝鮮民主主義人民共和国)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず学術的意義としては、核抑止論の刷新の端緒を開いた点が挙げられる。核抑止論の観点からは米朝間(覇権国と中小国)に極端な非対称性が存在したといえるが、北朝鮮が核兵器の高度化(緩衝国に分類される中小国による核保有国化)を成し遂げて以後、その非対称性が緩和されたといえる。このような事例について、従来の核抑止論が十分にカバーしてきたとは言い難い。換言すれば、ここに核抑止論を刷新する余地があることを発見し、証明したといえよう。次に社会的意義としては、北朝鮮による核兵器高度化が北東アジアにおける核エスカレーションの出現につながりかねない中、核戦争予防のための知見の蓄積に貢献したことが挙げられる。
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