研究課題
若手研究
本研究では複数の集団からなる社会において公共財をどの集団に割り当てるかを決定するための制度の設計可能性をメカニズムデザインの枠組みを用いて分析を行った。具体的には、制度が満たすべき望ましい性質を公理として複数定式化したうえで、それらを同時に満たす制度の集合を演繹的に導出した。結果として、関連研究において提案がなされていない新たな制度がその集合に属する唯一の制度であることが明らかとなった。
メカニズムデザイン
本研究により、現実社会の同様の状況において、制度運営者が本研究で用いた公理を制度の望ましい性質として重要視するならば、導出された制度を用いて公共財の割当を決定することが唯一の選択肢となることが示唆されるため、制度設計における指針を与えることができたと考える。