研究課題/領域番号 |
20K13506
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
陳 鳳明 東北大学, 経済学研究科, 助教 (30803051)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 新農保政策 / 労働供給 / 健康状態 / メカニズムの解明 |
研究実績の概要 |
2020年度は、研究計画に従い、研究課題1の「新農保政策が農村高齢者の労働供給に与える影響とそのメカニズム(仕送り金)」に取り組んだ。中国で実施された新農保政策は数億農民の生活や仕事に影響を与えている。このため、正確に新農保政策を評価することは新農保政策の改善のみならず、中国と似ている状況に置かれている途上国にも参考できる基礎資料を提供できると思われる。本研究は北京大学が所有している「中国健康及び養老追跡調査」(China Health and Retirement Longitudinal Study, CHARLS)のデータを用いるとした。CHARLSは中国で有数の代表性のある調査であり、調査の実施期間と新農保政策の実施期間が重なっているため、新農保政策を評価するのに適切であると判断した。本報告書作成時点においては、関連データをすでに入手し、データのクリーニングを進めている。また、データ整理と同時に年金政策と労働供給に関連する文献レビューも行った。その結果を新農保政策が農村高齢者の労働供給に与える影響という内容にまとめ、東北大学高齢経済社会研究センターニュースレターに掲載した。コロナウイルス感染症の影響を受け、予定した国際学会に参加できなったため、研究成果の発信に多少影響を与えていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調にCHARLSデータを入手し、研究課題1の文献レビューもできたため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は予定通りに研究課題1の「新農保政策が農村高齢者の労働供給に与える影響とそのメカニズム(仕送り金)」の実証分析を中心としている。入手したCHARLSデータのクリーニングを丁寧に行い、実証分析の結果を文章にまとめ、学会や研究会を通じてピアレビューを受け質の高い研究を目指している。本報告書作成時点でコロナウイルス感染症の影響を受け、国際学会などの現地参加が困難である。従って、オンライン報告が対応できる学会を探し、積極的に研究報告をするように努力する。
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