研究課題/領域番号 |
20K13565
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
北 蕾 中央大学, 社会科学研究所, 客員研究員 (70868322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 中国民営中小企業 / 社会ネットワーク |
研究実績の概要 |
昨年度(2022年度)は、中国への渡航がコロナ禍の影響により依然として困難であったため、2021年度と同じくオンラインによるインタビュー調査を中心に実施した。 2021年度の先代経営者へのインタビュー調査結果を参考にしながら、次世代経営者を対象に【1】事業を承継するプロセス 【2】先代経営者の経営資源を如何に活用しているのか【3】先代経営者の無形資産(経営理念や企業文化など)についてどのように承継していくつもりなのかといった質問を中心に調査を行なった。 なお、調査計画書にある【4】次世代経営者が自ら作った経営資源及び各種社会ネットワークについて作り上げたプロセスや活用方法など、【5】次世代経営者の取り組んでいる経営革新や経営活動などについては、現地のロックダウンの影響等でオンラインによる調査の実施が大幅に遅れており、まだ言及していない状態である。 今年の2月頃から中国への入国が緩和されたことを端緒として、フィールドワークの実行に向けた準備を進め調査対象企業の経営者とのアポイントメントを取りつけた。本格的な対面調査を今年の6月に実行することになり、対面調査でこれまでのオンラインによるインタビュー調査の結果を再確認した上で、調査計画書の遅れている部分を完成し研究成果の発表を行う計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
中国でのコロナ感染症隔離措置により、中国への実地調査ができなかったため、オンラインによるインタビュー調査で代用した。しかし、ウィーチャットやzoomを活用するインタビュー調査は、調査対象者のネット環境に左右されるため、調査項目ごとの進捗状況はまちまちである。特にネット環境によるトラブルへの対応にも多くの時間を費した。しかし、オンライン伝言メモやメールのやり取りなどを通じて挽回に努め、6名の次世代経営者へのインタビュー調査を進めてきた。
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今後の研究の推進方策 |
中国のゼロコロナ政策の転換により中国への渡航が可能になったため、当初予定していた中国現地でのフィールドワークを実行する。今年度の目標は以下のとおりである。【1】対面調査によるこれまでの調査結果を再確認、補足し【2】当初設定した研究スケジュールの遅れを取り戻し、残りの調査内容を今年の秋頃までをめどに完成させる。【3】調査データの不足により完成できなかった研究結果をまとめ、研究論文として仕上げる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は、中国のコロナ感染対策の影響により予定していた中国での実地調査、研究者との研究交流会、現地企業経営者との調査交流会などはほぼ実施できなかった。今年度は中国への渡航が可能になったため、当初計画していたフィールドワークを実施し、対面インタビュー調査、さらには対面交流研究活動を行う予定である。
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