国際ビジネス研究の先行文献において、海外子会社の撤退は多国籍企業内における資源再配置の文脈で議論されてきた。一方で、この撤退について海外子会社マネジャーの視点に焦点を当てた研究は限られていた。本研究にて海外子会社マネジャーの反応につき様々なアプローチから提言を行ったことは、学術的に意義のあることと考える。 実際、海外子会社の撤退という全社的な意思決定は海外子会社のマネジャー達にとってインパクトの大きなことである。そのため多国籍企業としては海外子会社マネジャーの心境を考慮したうえで適切な撤退アプローチを取っていくことが求められる。本研究はそのための知見を抽出した点で社会的意義があると考える。
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