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2023 年度 実施状況報告書

労働CSRによる人的資源管理の変化の探究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13571
研究機関大阪経済大学

研究代表者

矢野 良太  大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (20805585)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード労働CSR / 人的資源管理 / CSR / 企業の社会的責任 / 社会的に責任ある人的資源管理 / CSR-HRM / 持続可能な人的資源管理
研究実績の概要

本研究は労働CSRによるHRMの変化を、人事制度に着目した聞き取り調査によって明らかにすることを試みるものである。
新型コロナウイルスによる影響がほとんどなくなってきたため、本年度は改めてインタビュー調査の実施計画を策定しつつ、これまで行ってきた文献研究の結果を整理して論文にまとめることが出来た。
本年度の最たる成果は、世界的なCSR-HRM研究の主要な先行研究から得られる、日本のCSR-HRM研究といえる労働CSR研究への示唆を明らかにしたことである。持続可能な人的資源管理(Sustainable Human Resource Management, 以下、Sustainable HRM)や社会的に責任ある人的資源管理(Socially Responsible Human Resource Management, 以下、SR-HRM)の主な先行研究を考察することで、世界的に研究が発展しているCSR-HRM研究を取り入れ、日本の労働CSR研究をより発展させる必要があること、戦略的人的資源管理の研究成果を活かせばより効率的な労働CSRの目的達成を実現出来る可能性があること、労働CSR研究を企業での実践に反映していくためにSR-HRM研究での人事制度レベルまで具体化された研究成果を活かせる可能性があること、世界的な研究成果を活かす際には日本に合わせたやり方で労働CSRを発展させる必要があること、Sustainable HRM研究で議論されている人的資源基盤の再生産を日本の文脈で活かすことにより労働CSRの目的達成に貢献出来る可能性があることの5つの示唆を提示することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は研究成果として2つの論文を公開することが出来た。また、新型コロナウイルスの影響が軽減したことから、聞き取り調査の実施計画策定も進めている。しかしながら、本研究の中核を成す聞き取り調査の実施には至らなかったことから、「やや遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

次年度には聞き取り調査を実施する予定である。これまで新型コロナウイルスの影響下での聞き取り調査実施を念頭に置いて調査計画を練り直してきたが、状況が改善してきたため、対面での聞き取り調査を行うという当初の研究計画に戻すことを考えている。

次年度使用額が生じた理由

聞き取り調査を実施することが出来なかったため、その旅費等に使用する予定の額が次年度使用額となった。次年度使用額は、主に2024年度の聞き取り調査の旅費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] CSR-HRM研究が日本の労働CSR研究にもたらす示唆-Socially Responsible HRMとSustainable HRMに着目して2024

    • 著者名/発表者名
      矢野良太
    • 雑誌名

      社会環境論究

      巻: 16 ページ: 19~41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] パフォーマティブ労働を人的資源管理研究で扱うための試論 --演じる働き方の管理に向けて--2024

    • 著者名/発表者名
      矢野 良太
    • 雑誌名

      大阪経大論集

      巻: 74 ページ: 35~59

    • DOI

      10.24644/keidaironshu.74.5_35

    • オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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