• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

経営者の認識に影響を与える要因-時系列と環境の視点から-

研究課題

研究課題/領域番号 20K13583
研究機関東北大学

研究代表者

一小路 武安  東北大学, 経済学研究科, 准教授 (80636390)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードビジネスモデルイノベーション / 起業家的注意力(EA) / 多角化 / 組織アイデンティティ / ダイバーシティ
研究実績の概要

今年度は大きく三つの研究が行われた。一つ目は、前年度に行われたビジネスモデルイノベーション(BMI)とダイナミックケイパビリティの関係性の検討について、さらに分析を深めるために、BMIのレビュー論文を執筆したことである(Huang&Ichikohji, 2023)。本論文では、2010年から2022年の間に発表されたBMIに関する272の査読付き論文の文献レビューを行い、BMIの先行要因、プロセス、タイプ、障壁、結果、モデレーター/媒介因子という6つの側面から検討を行っている。
二つ目は、経営者にとって重要な判断に影響を与えるのは何かについて、さらに分析を深めるために、中小企業経営者の戦略的意思決定に影響を与える要素について、検討を行ったことである。本研究では、不確実な環境条件下における中小企業経営者の起業家的注意力(EA)が、戦略的意思決定の質と企業業績に及ぼす影響を検証している。本研究では、特に経営者の家族内事業承継属性はEAに負の影響を与え、家族内にソーシャル・キャピタルが形成されている場合には正のモデレートが働くことが明らかになった。本研究は現在、SAGE open誌に投稿中である。
三つめは、前年度に引き続き、一つは多角化の成果に影響を与える要因として組織アイデンティティをコアな概念とし定量的な検討を行っていること、もう一つは組織のトップマネジメントチームのダイバーシティが成果に与える影響について、定量的な検討を怒案っていることである。これらの研究は現在、基本的な分析を終え、論文執筆の行っている最中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は想定をこえる校務を負担させられることとなり、調子を崩すことになってしまった。本学研究科には研究者の研究環境を整えるという意思は感じない。一方、研究自体は共同研究者に恵まれたこともあり、問題のない程度の進捗は得られたと考えられる。

今後の研究の推進方策

次年度については、ある程度研究に集中できる環境を整えられるように研究科内で交渉を行い、これが認められたので、投稿中の論文を中心に受理を目指してしっかり取り組んでいきたい。

次年度使用額が生じた理由

投稿中論文のAPCを当該年度に計上する予定であったが、受理まで至らなかったため、次年度に繰り越すこととなった。このため、使用目的は当該年度と同じである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A review and analysis of the business model innovation literature2023

    • 著者名/発表者名
      Huang WenJun、Ichikohji Takeyasu
    • 雑誌名

      Heliyon

      巻: 9 ページ: e17895~e17895

    • DOI

      10.1016/j.heliyon.2023.e17895

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi