研究課題/領域番号 |
20K13591
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
中村 暁子 北海学園大学, 経営学部, 講師 (30847520)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ワーク・キャリア / 昇進意欲 / キャリア・アスピレーション / 社会的ネットワーク |
研究実績の概要 |
2023年度は,①量的調査により取得したデータの分析と解釈, ②質的調査の実施, ③質的調査により取得したデータの整理と分析, ④質的調査により取得したデータの解釈の検討, ⑤発見事実の公表の5点を行なった。 ①量的調査により取得したデータの分析と解釈では,本研究課題の目的の一つである,女性の自社組織外の人的ネットワーク構造を明らかにするために,研修教育会社Aが開催する女性を対象とした研修参加者のコミュニティを対象として実施した社会的ネットワークを明らかにする調査の結果の分析と解釈を行った。この結果をもとに質的調査の対象者の選定を行ない,②質的調査を実施した。質的調査は2022年度に検討を行った調査の計画をもとに,7名の方に対してのべ8回のインタビュー調査を行った。③質的調査により取得したデータの整理と分析では,8回のインタビューで得た言説をGTAとTEAの方法を用いて整理と分析を行った。分析では特に,それぞれのインフォーマントのワーク・キャリア形成において「他者」がどのように関与していたか,どのような結果をもたらしたのかという視点で分析を行った。分析結果については,④解釈の検討も行った。具体的に明らかになったことは,インフォーマントの女性たちは研修教育会社Aの研修での学びだけではなく,そこで出会った人々との日々の交流の中で女性として,あるいは人としての目標や自己像を形成しており,その延長線上にワーク・キャリアにおいてのさまざまな変化があったことが明らかになった。女性たちのワーク・キャリアの成果とそこに至るまでのプロセス(特に他者との相互作用)について明らかにされたことは,2024年度に国際学会と論文にて公表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウイルス感染拡大下において,2020年度,2021年度の進捗は思わしくなかったが,2023年度に調査を完了した。2024年度は結果や成果の公表を行う。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はこれまでの研究調査で得た知見の公表を順次,行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究課題採用時とは異なる研究機関に所属しているため,当初の予定よりも調査に伴う旅費・交通費を必要とする。2023年度は質的調査を実施する予定があり, そのための旅費・交通費として用いる予定である。
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