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2021 年度 実施状況報告書

消費者アフィニティの形成プロセスおよび調整要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13628
研究機関立命館大学

研究代表者

寺崎 新一郎  立命館大学, 経営学部, 准教授 (70732452)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード消費者アフィニティ / カントリー・バイアス / 制御焦点理論
研究実績の概要

2021年度は論文3篇(査読付き英語論文2篇、学内紀要1篇)、書籍2冊(単訳1冊、共著1冊)、講演・口頭発表等6件(講演3件、口頭発表2件、パネルディスカッション1件)の研究実績を上げることができた。なかでも、Journal of International Consumer Marketing (以下、JICM) に掲載された論文は、本研究課題の中核をなす内容を扱っており、進捗状況は良好である。なお、本論文は2021年に同誌で刊行された論文中、2番目に多い閲覧数を獲得しており、カントリー・バイアス研究の大家、アレクサンダー・ジョシアッセン教授からは着眼点が興味深いとの連絡があり、現在も研究交流が続いている。
続いて、Journal of Serviceologyに掲載された論文では、本研究課題で追加的な目標に掲げた、カントリー・バイアス研究とサービス・マーケティング研究との懸け橋となる、試験的な論文を掲載することができた。本論文では、ポジティブなカントリー・バイアスと、ネガティブなカントリー・バイアスという、相反した二つのバイアスによる交互作用が観測され、サービス・リカバリーが効果を発揮する条件が示された。
他には、実験を重ねる際に付随的に取り組むことになった、制御焦点のプライミング・タスク方法論について論文化し、今後の研究につながる方法論の開発にも取り組んだ。
研究発信の面では、前年度に刊行した『多文化社会の消費者認知構造:グローバル化とカントリー・バイアス』が日本マーケティング学会「日本マーケティング本大賞 2021」準大賞を受賞した関係で、本研究課題に関する成果を広く発信する機会が得られた。また、学会での口頭発表や、インバウンドサミットなどのイベントを通して、幅広い層に知見をシェアすることができたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の核となる内容は既に査読付き英語論文として公刊されており、全体的は進捗は良好である。現在取り組んでいるのは、研究計画書中に掲げたツーリズムに関する追加的な研究テーマであり、こちらもデータの収集や分析は終わっていることから、執筆を続けている。今年度中に本内容を扱った論文が採択されることは難しいかもしれないが、少なくとも投稿までは完了させておく予定である。

今後の研究の推進方策

前述の通り、現在は追加的なテーマについて論文投稿を見据えた執筆を進めているところである。査読に時間がかかることが予想されるため、次年度中の採択は難しいかと想像されるが、投稿までは完了させる予定で進めている。また、スケジュールが合えば投稿前に研究発表をできればと考えている。国外での発表が望ましいが、投稿から採択、発表までのスパンに鑑みて、国内になる見込みである。

次年度使用額が生じた理由

本年度支払う予定であった、海外での調査が年度内に終わらず、支払いは次年度に繰り越されることになった。なお、この調査は2022年4月28日現在で完了しており、いまは支払いへ向けて処理が進んでいる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Does Good Service Recovery Improve Consumer Affinity?2021

    • 著者名/発表者名
      Shinichiro Terasaki, Keigo Taketani
    • 雑誌名

      Journal of Serviceology

      巻: 6(2) ページ: 12-15

    • DOI

      10.24464/jserviceology.6.2_12

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Influence of consumer affinity toward foreign countries on consumers' regulatory focuses2021

    • 著者名/発表者名
      Shinichiro Terasaki, Hiroaki Ishii, Yuriko Isoda
    • 雑誌名

      Journal of International Consumer Marketing

      巻: forthcoming ページ: forthcoming

    • DOI

      10.1080/08961530.2021.1961335

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 「場所に関連した概念」のホリスティック・レビュー:Made in イメージは消費者の購買行動をどう変化させるのか2022

    • 著者名/発表者名
      寺﨑新一郎
    • 学会等名
      異文化経営学会 第14回関西部会
    • 招待講演
  • [学会発表] 多文化社会の消費者認知構造 グローバル化とカントリー・バイアス2021

    • 著者名/発表者名
      寺﨑新一郎
    • 学会等名
      日本マーケティング学会「日本マーケティング本 大賞2021」準大賞受賞記念マーケティングサロン
  • [学会発表] ある国からの製品イメージは顧客の制御焦点をどのように変化させるのか:対象国への心理的距離からの検討2021

    • 著者名/発表者名
      寺﨑新一郎, 石井裕明, 磯田友里子
    • 学会等名
      異文化経営学会 2021年度第2回研究大会
  • [図書] インタビュー調査法の基礎:ロングインタビューの理論と実践2022

    • 著者名/発表者名
      寺﨑新一郎
    • 総ページ数
      224
    • 出版者
      千倉書房
    • ISBN
      9784805112533
  • [図書] インバウンド・ルネッサンス:日本再生2021

    • 著者名/発表者名
      池上重輔監修, 早稲田大学インバウンド・ビジネス戦略研究会著
    • 総ページ数
      520
    • 出版者
      日経BP

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公開日: 2022-12-28  

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