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2022 年度 実施状況報告書

のれんとシナジーに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13647
研究機関国士舘大学

研究代表者

島崎 杉雄  国士舘大学, 経営学部, 准教授 (30774525)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードのれん / IASB / 企業結合 / ディスカッション・ペーパー
研究実績の概要

2022年度は,規範的研究に傾斜し,2022年度内には,規範的研究に関する業績は,ワーキング・ペーパーのみに限られる。また,実証的研究に関する業績は無い。2023年度への最終成果とIASBの動向を踏まえ,ワーキング・ペーパーでは,2020年以前ののれんの構成要素について,Johnson and Pertrone [1998],およびIASB・FASBの概念を整理し,そこでの買収プレミアムの位置づけを整理した。
なお,2022年度内は,本研究において影響を与える制度会計上ののれんの議論の進展があり,当該議論のcatch-upを行い,2022年度3月末に論文を投稿しているが,本年度内の実績には加えてはいない。
制度会計上ののれんの議論の進展は,2020年にIASBより公表されたディスカッション・ペーパー「企業結合―開示,のれん及び減損」(以下,DP)から,2022年12月に,DPから公開草案(以下,ED)へとフェーズが移ったことである。これにより,DPの内容がほぼ確定的となっている。
当該DPでは,Johnson and Pertrone [1998] のボトムアップ・アプローチから,のれん概念について変化が見られる。したがって,のれんの構成要素を検討するうえで,DPにおける変化とその手掛かりとなる学説・文献研究の検討が必要であると考えられ,本研究の規範的研究における範疇を広げている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

上記の「遅れている」と判断した理由は,規範的研究の幅を広げたことにより,実証的研究の範疇の進捗に遅れが生じていることである。
のれん概念およびのれん構成要素について,規範的研究の範疇において,再検討が必要であると考えたためである。「研究実績の概要」において既述の通り,2020年にIASBより公表されたディスカッション・ペーパー「企業結合―開示,のれん及び減損」(以下,DP)から,2022年12月に,DPから公開草案(以下,ED)へとフェーズが移ったことにより,DPの内容がほぼ確定的にED,そして将来的には,成案へとつながる流れが予想される。
当該DPでは,Johnson and Pertrone [1998] のボトムアップ・アプローチから,のれん概念について変化が見られる。したがって,のれんの構成要素を検討するうえで,DPにおける変化とその手掛かりとなる学説・文献研究の検討が必要であると考えられ,本研究の規範的研究の範疇を広げることとした。これに伴い,実証的研究の進捗において遅れが生じていると判断している。

今後の研究の推進方策

2022年度は,規範的研究に傾斜していたが,2023年度は,本研究の最終年度を踏まえ,実証的研究について,研究実績または成果を公表することを中心に添えている。また,2022年度内は公表に至らなかったが,複数の研究成果が,2023年度に公表される予定であり,これらにより,当初の予定の進捗に戻る見込みである。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの社会的情勢により,当初計画していた支出に大きく影響を及ぼしている。当該計画の大きな変更点は,「旅費」への支出が「その他」への支出に傾斜していることである。
「旅費」は,参加予定だった学会のオンラインの開催への変更,または開催の中止が続き,見込まれた支出が発生していない状況である。
それに対して「その他」は,データベース使用料が大半を占めている。データベース使用料は,計画時当初の想定よりも高額で,かつ使用期間が長期に及んだことにより支出が増大している。これは,2022年度においても同じ傾向が続くことと考えられる。
「物品費」は,規範的研究の範疇を広げたことによって,洋書等の多数の文献の購入を行ったことにより,追加的な支出を行った。総じて,上記の通り,「次年度使用額」が発生している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] のれんの構成要素とM&Aの動機2023

    • 著者名/発表者名
      島崎杉雄
    • 雑誌名

      経営研究所紀要

      巻: 53 ページ: 171-187

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公開日: 2023-12-25  

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