研究課題/領域番号 |
20K13686
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西尾 雄志 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (30434335)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ハンセン病問題 / ワークキャンプ / NGO |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、疑似家族的な親密圏が形成される活動をモデルとして、ハンセン病問題学習理論を構築することにある。具体的には、疑似家族的な親密圏が形成される活動の実施団体として2つのNGOに関して研究を行なっている。ひとつめは中国でハンセン病問題にかかわるNGOであり、その団体の創始者であり、現顧問の方を招き講演を開催したり、資料の提供を受けたりする形で研究を進めている。もうひとつのNGOは日本で活動しているNGOで、その代表者や団体スタッフ、元インターンを研究会に招き、事例発表などを通して研究を進めている。月2回程度の頻度で研究を行なうことで、活動の特色や課題などが明らかとなってきている。 本研究を通して、自発性を最大限尊重した活動のあり方と、組織化の齟齬の問題、疑似家族的な親密圏が形成される諸条件(共食、共働、共生)、疑似家族的な親密圏の自治、自律の要件などの論点が浮かび上がった。 なお、本研究の成果の一部は日本ボランティア学習学会第24回大会シンポジウム「分断、孤立を越えるワークキャンプという連帯・共生・自治の作法」にて、「ビッグヒストリーから考えるワークキャンプ-孤立・断絶を超えるアナーキックライフの共食、協働、共生」として発表するほか、同学会プレミーティング(分科会)にて「ワークキャンプを入り口としたユースワークの構造分析」として発表した。また、本研究の成果を共著原稿にまとめ脱稿した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始年度がコロナ禍と重なり、当初は大幅に研究が遅れたが、昨年度より月2回ペースで研究会を開催することを通して、遅れの多くを取り戻すことができた。このペースを維持することで、今年度中には遅れを取り戻したい。
|
今後の研究の推進方策 |
現在の研究ペースを維持し、その成果の一部を、共著出版の形で公開していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により予定していた出張ができなくなってしまったため。
|