研究では、中国ハンセン病回復村にて行なわれるワークキャンプを考察した。ワークキャンプは、ボランティアの一種として扱われている。しかし、同活動を詳細に検討した結果、それはボランティアよりも、「関係人口」の構築という側面が強く、それが差別軽減に寄与していることが明らかとなった。関係人口を研究する田中は、「〔ボランティアは:引用者〕、「自発性」に意義が置かれており、ここに対象への「関心」のあるなしという態度は含まれていない」が、関係人口においては「対象への『関心』」が不可欠であるという。以上のように、ワークキャンプの新たな側面を明らかにしたことが本研究の成果である。
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