研究課題/領域番号 |
20K13689
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
大浦 智子 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (10581663)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 介護 / リハビリテーション / キャリア形成 |
研究実績の概要 |
本研究は,高齢者介護・リハビリテーションの質の向上にむけて,介護・リハビリテーション専門職のキャリア形成支援方策を開発する予定であった.しかし,研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者との対面会議や調査対象者へのインタビュー調査を実施することが困難であったことから,本年度は特に,研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者の負担に配慮しつつ,新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から,昨年度に収集したデータの分析・発表,管理者等へのヒアリングを中心に行った. 介護施設管理者等へのヒアリングにより,介護職員のキャリアパスとしてはまず資格取得(介護福祉士),次いで関連する団体の資格等が挙げられた.また,一定期間の経験によって受験・取得できる介護支援専門員については,介護実務とケアプラン作成というマネジメント業務との内容の違いから,必ずしもキャリアとして選択されないことがうかがえた.さらに,職場におけるキャリアパスとしては役職がつくことによる管理的立場以外に,専門職としてのスキルアップを支援する形のキャリアパスの必要性が示された.また,一部の医療機関のリハビリテーション部門においても同様の問題提起がされており,支援体制が構築されつつあった. 一方,介護職員の離職などによる中断を防ぎキャリア形成方策を模索するために,専門職意識と離職・仕事継続意向に関する本邦の報告を概観し,介護職員の離職予防に関わる要因を検討した.仕事に対するやりがいや専門性の発揮を求める介護職員の離職予防(仕事継続意向を高める)には,介護職員個人の要素だけでなく,専門性をないがしろにしないマネジメントや,彼らの専門性を活かすことができる組織風土の醸成が求められ,これらは結果的にケアの質向上に寄与するものと考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大によって研究に協力する医療・介護領域の臨床実践者との対面会議および移動の制約が生じ,当初予定の調査の実施が困難となり,遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
既存データの再分析および追跡調査やヒアリングで得られた結果を用いて結果の公表に取り組む.併せて,介護・リハビリテーション専門職を対象とした自記式質問紙調査および支援方策の開発を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
学会などがweb開催となったことで旅費支出が減少したことに加え,データ収集が十分できなかったことからデータ入力等に伴う使用額に変更が生じた.研究計画の変更に伴う既存データ分析の結果報告,データ収集・入力・分析に使用する予定である.
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