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2022 年度 実施状況報告書

新たなソーシャルサポートとしての<よりそう支援>のモデル化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13714
研究機関大谷大学

研究代表者

大原 ゆい  大谷大学, 社会学部, 准教授 (50725174)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードソーシャルサポート / 省察的実践 / <よりそう支援> / ソーシャルワーク / 福祉実践家養成
研究実績の概要

昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により移動を伴うヒアリング調査の実施などが難しい点があったため、若干当初の研究計画を一部変更して研究を進めた。
具体的には、定期的に研究会に参加し、進捗状況を報告するとともに、隣接領域において研究を進める研究者らからもアドバイスをいただきながら研究を進めた。また、山形県中央に位置する山形県西村山郡河北町にてフィールド調査を行い、地元商工会が中心となったまちづくり・地域活性化の事例を分析した。
河北町では、地元商工会が中心となり、行政と連携して地域商社を3年前に設立し、これをきっかけに、地場産業の担い手や地元高校とも連携し、「移住者支援」「しごとづくり」を中心とした地域活性化事業に取り組んでいる。今回の調査では、地域商社の設立当時から現在に至るまでの状況についてその変遷をヒアリングするとともに、関連施設の視察及びヒアリングを行った。
産業従事者の高齢化、後継者問題、域内マーケットの縮小、町内企業の経営環境が悪化など今後の地域・生活課題も多い。日本各地において多くの地方都市が河北町と同様に少子高齢化による地域課題を抱えその解決策を見出すことに苦心しているが、地域の関係人口を増やすことを当面の第一の目的とし商工会が地域コーディネーターとして新たなつながりの創生に取り組む河北町の実践は、新たなソーシャルサポートのモデルとして示唆に富んだものであった。また、本研究では<よりそう支援>の実践者をこれまでは主に福祉関係者を中心に捉えていたが、今回の調査により商工会という新たなアクターによる実践もその範疇に含めることができるのではないかという新たな気づきを得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

フィールド調査および研究会での報告、ディスカッション等を通して、<よりそう支援>に取り組む実践者の状況を明らかにするための手がかりを得ることができた。
とくに福祉従事者に捉われない<よりそう支援>の実践者という新たな視点を得られたことは、本研究をより深化させる上での大きな収穫であった。その一方で、研究計画当初に予定していたヒアリング調査などを計画通りに実施することができず、十分に調査データを取得できたとは言い難い状況にある。

今後の研究の推進方策

これまで新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて計画通りに研究を進めることができなかった。感染に関する社会情勢に鑑みながら、遅れを取り戻すべく、オンラインでのインタビュー調査の方法も一部取り入れながら、研究を進める予定である。ただし、今後新型コロナウイルス感染症拡大状況が継続・深刻化するような場合は、研究計画を一部変更し、理論研究を追加的に行うことも検討する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年度から2022年度は当初予定していたヒアリング調査を計画通りに実施することができなかった。そのため、研究の進捗状況に遅れが生じていることが次年度使用額の生じた理由である。2023年度は感染に関する社会情勢等に鑑みながら、可能な限り現地に赴いてヒアリング調査を行う際の旅費に使用する。また、オンライン調査・理論研究の遂行といった実施形態の変更も検討しながら研究を遂行する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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