研究課題/領域番号 |
20K13716
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
長谷川 和美 名古屋学院大学, 外国語学部, 講師 (90826562)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 北海道 / 帝国 / 植民地主義 / アイヌ / 植民地教育 / 明治期 |
研究実績の概要 |
本研究は、明治期から昭和初期にかけて多様な対アイヌ教育者のアイヌ観を分析し、歴史社会学の分析を通じて、植民地教育の不均等性の力学を考察する。具体的に以下3局面を分析する。1日本人及びキリスト教宣教師・教育者のアイヌ観の検討 2グローバル言説としての「文明言説」との比較検討 3アイヌ学校卒業後のアイヌ生活・キャリア分析
2020年度は、上記の1を中心に、まずは、各国の植民地主義と教育に関する先行研究を拾い上げ、また、明治期の日本人及びキリスト教宣教師のアイヌ教育者に関する先行研究の調査を開始した。史料調査としては、 『北海道教育雑誌』(1891年ー1892年)に掲載されたアイヌ教育記事の収集(泉宗廣、白仁武、北陰散士、留岡幸助、桑原雷晏に関する調査)を行い、特に日本人教育者たちのアイヌ観やアイヌ教育に対する概念について調査をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、新型コロナ感染症の影響のため、蔓延地域への調査移動等が許されなかったり、図書館の調査に制限がかかるなど、従来通りに調査を進めることが非常に難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、コロナ感染症との関連もあるが、出来るだけ、史料調査を続行して行きたいと考えている。北海道におけるアイヌ学校関連及びキリスト教宣教師に関するアーカイブ調査を行い、北海道道立図書館、北海道道立総合博物館(ジョン・バチェラー、ニール・マンローに関して)、帯広市図書館(小谷部全一郎、吉田巌、白井柳治朗等に関して)、函館等で史料調査する。また、アイヌ学校卒業生の関する調査(江賀寅三、森久吉等に関して)を開始する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症の影響のため、蔓延地域での調査に制限がかかり、史料調査を自由に実施することが難しかったため、旅費に関しての出費に誤差が生じた。
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