研究課題
若手研究
本研究では、独居高齢者の社会的孤立予防に役立つ修正可能な関連要因を明らかにすることを目的に、システマティックレビューおよび地域在住高齢者を対象とした調査を行った。その結果、独居・同居高齢者に共通して、歩行速度、精神的健康、社会的凝集性が孤立と関連しており、独居高齢者のみ運動習慣も孤立と関連していた。独居高齢者に特異的な孤立予防策として、運動習慣を身に着けるよう促すことが有効である可能性が考えられた。
介護予防
我が国は核家族化と高齢化を背景として独居高齢者が年々増加しており、2020年には高齢世帯において独居世帯の占める割合が最も多くなると推計されている。独居高齢者は、死亡や要介護、認知症のリスクを高める社会的孤立のリスクが高いとされてきたが、これまで独居高齢者に特異的な社会的孤立の予測因子に関する研究は行われてこなかった。本研究により、独居高齢者における修正可能な社会的孤立の予測因子が明らかとなり、我が国の社会的孤立予防策の検討が進むと期待される。