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2022 年度 実施状況報告書

タイ東北部の伝統的ケアの揺らぎ-高齢者ケアを担う家族に対する質的分析-

研究課題

研究課題/領域番号 20K13741
研究機関帝京科学大学

研究代表者

渡辺 長  帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (40742044)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード高齢者ケア / 介護負担 / 転倒
研究実績の概要

本研究の目的は、タイの高齢者ケアに焦点をあてケアを起点に広がる地域住民の関係性を概観し、その役割を分析するとともに、介護者が抱える介護負担を質的分析により解明することである。そのため、タイでのフィールドワークを予定していたが、昨年度までコロナ禍の影響により訪問が叶わなかった。2022年度は渡航が緩和されたたため、2度現地訪問をすることができたが、感染対策の観点から直接の在宅訪問には至らなかった。代わりに現地の研究協力者(Jiraporn Chompikul, Mahidol University)らとの協議を行い、2023年度以降の訪問スケジュールや得られたデータの解析手法について話し合う機会を持てた。2022年度の具体的な実績としては以下の論文を一本出版したことである。
【タイ地域高齢者における転倒要因に関する分析, 保健医療学雑誌13(2), P54-61, 2022】
これはタイのノンタブリにあるデイサービスに通う高齢者75名の転倒履歴と転倒に与える要因について分析した論文である。結果として立ち上がり能力、腰・膝の痛み・握力といった機能障害に加えて転倒恐怖感という心理的要因も関連していることを明らかにした。本論文の校正及び分析を主に担当した。
なお、今回の訪問を契機とし、5月20日にタイのマヒドン大学の教員らとオンラインにて学術大会を開催すこととなった。主にタイと日本の理学療法学生や有資格者の参加が見込まれている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一番の阻害要因はコロナ禍の影響によって直接的な在宅訪問が叶わなかったことである。そのため、現状以前に取得したデータを様々な観点から分析することで論文化することを図っている。令和5年度は本研究のデータを得られるよう準備をしていく。

今後の研究の推進方策

これまでタイ東北部の在宅高齢者のケアの在り方とそれを取り巻く地域高齢者や介護者の関連性に焦点をあて、量と質の側面から分析をしてきた。感染状況が収束している為、今後は地域の中で在宅高齢者のケアを担う家族に直接的なインタビューを実施したい。そのためオンラインを駆使して現地の研究協力者との連絡を密にして十分な準備をしていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度までコロナ禍の影響を受け特にフィールド研究が十分に行えなかったが、渡航制限が緩和された2023年度は実際のフィールドにて地域高齢者及び介護支援者への直接的インタビューが実施可能となるため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] タイ地域高齢者における転倒要因に関する分析2022

    • 著者名/発表者名
      東山みどり、田中繁治、渡辺長
    • 雑誌名

      保健医療学雑誌

      巻: 13 ページ: 54-61

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Fitness and Lifestyle Survey of the Older People in Northern and Central Provincial Cities, Thailand - Basic Information for the Prevention of Sarcopenia2022

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Yoda, Yumi Kimura, Yasuko Ishimoto, Osamu Watanabe, Kwanchit Sasiwongsaroj, and Hironobu Katsuyama
    • 学会等名
      8th Public Health Conference, Bangkok, Thailand
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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