研究課題/領域番号 |
20K13752
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研究機関 | 別府大学 |
研究代表者 |
池田 真典 別府大学, 文学部, 准教授 (10803471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 精神保健福祉 / 精神病理学 / 社会福祉思想 / 地域福祉 / 医療福祉 / フランス / 地域生活支援 |
研究実績の概要 |
翻訳書を出版し、精神障害者リハビリテーション学会、精神病理学会に加えて、「精神科治療学」にも論文を投稿した。 ①ピエール・ドゥリオン(Pierre Delion)“Mon combat pour une psychiatrie humaine” Albin Michel,2016,Parisの邦訳『人間の精神医学のための闘い-発達障害の専門家は語る-』を22年9月に晃洋書房から出版し、第6、8、9、10、12章を担当した。 ②22年4月に精神障害者リハビリテーション学会に「フランスのセクター精神医療の改革史における精神障害者リハビリテーションの特徴と課題」(「精神障害とリハビリテーション」)を投稿した。論文は受理され、掲載の見込みである。 ③22年8月に「精神科治療学」(星和書店)に「フランスにおける精神障害者を対象とした家庭受入制度の治療的役割とその課題について」を投稿した。こちらも掲載される見込みである。 ④22年12月に精神病理学会に「Pierre Delionとの対話によるセクター精神医療の治療的、制度的課題の検討」(「精神病理学」)を投稿し、審査待ちである。 翻訳を共同で出版した上智大学の永野教授、ドゥリオン氏の招聘事業で京都会場を担当したニコラ・タジャン特任准教授らと「精神障害・発達障害者の地域生活支援のための法学、福祉学、医学分野の日仏共同研究会」を11月に立上げ、この研究会を母体にして23年度の科研基盤研究(B)に申請し、24年~28年にかけて研究を行う予定である。23年5月に、伊敷病院の精神科医・安部又一郎氏とパリを中心に、精神科病院と地域の治療施設などの1週間の視察を計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
コロナ禍が収束しつつあり、海外との往来も再開された。このため当初予定していたドゥリオン氏の招へい事業も無事実施された。また海外の病院、福祉施設の視察・インタビューも計画されており、すでに日程を決めて、訪問先のアポイントメントもとれている。帰国後に、インタビュー記録などの研究成果を学会誌などに発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
23年5月26日~6月4日にかけて精神科医・安部又一郎とパリの医療福祉関連施設を訪問する。訪仏時に申請者は精神科医ヴァシリス・カプサンべリス(Vassilis Kapsambelis)、精神科医ブノワ・ヴェルドン、精神科医ザビエル・ボンメゾン、心理士イザベル・ベギェ、精神科医ブノワ・キロらと面談し、意見交換を行う。その際に、オンラインでの講義、来日講演の依頼を行う予定である。またASM13、サンタンヌ病院、ビル・エヴァラール病院の視察と現地スタッフとの意見交換を行い、その視察記録を執筆する。これらの計画成果を早期に公開すると同時に、できるだけ早い段階(24年度~26年度)に、引き続いてオンライン講義、来日シンポジウムを連続して実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の行動制限により、海外出張を延期したため
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