2020 年度実施状況報告書

フローモデルに基づく高齢者生活支援の為の評価・支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号	20K13771
研究機関	文京学院大学
研究代表者	安永雅美文京学院大学, 保健医療技術学部, 助教 (70458553)
研究期間 (年度)	2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード	高齢者 / フローモデル / 生活の質 / 社会参加
研究実績の概要	現在、高齢者の介護予防や健康増進など様々な取り組みがなされ、一定の効果をあげている。しかし、その内容は運動と食事(栄養)に焦点を当てたプログラムが多く、楽しみや生活の質といった心理面へのアプローチや生活そのものへのアプローチは少ない。高齢者自ら健康的な楽しい生活を構築し社会参加を促す支援を考えることが重要であり、そのツールとして生活の質の向上やストレス軽減に役立つフローモデルが有用ではないかと考えた。フローモデルでは、挑戦感と技術という観点から生活の中の活動を振り返り本人にとってよりよい活動となるように活動を調整することができる。本研究では　、フローモデルに基づく高齢者の生活支援の効果を検証し、介護予防対象者や健常高齢者が自らの生活を健康的に組み立てるためのフローモデルに基づく評価・支援システムについて検討する。この研究により、高齢者自らが健康的な楽しい生活を構築し、社会参加を促すことにつながると考える。本年度は介護保険関連施設での多数例を対象とした実証研究、長期的効果を明確にするためのフォローアップ調査研究を行う予定であったが、コロナ感染対策により介護保険関連施設への部外者の立ち入りが禁じられ研究を進めることはできなかった。1年たっても状況は変わっていないため、今後は、施設に直接研究者が訪問するのではなく、オンラインでの研究実施方法を模索する。高齢者本人の健康的な生活は家族の生活の質の向上にもつながる。フローモデルは高齢者本人だけではなく、家族の支援にもつながると考え、その可能性を探るべく家族支援に関する文献研究を行った。
現在までの達成度 (区分)	現在までの達成度 (区分) 4: 遅れている理由介護保険関連施設での多数例を対象とした実証研究、長期的効果を明確にするためのフォローアップ調査研究を行う予定であったが、コロナ感染対策により介護保険関連施設への部外者の立ち入りが禁じられ研究を進めることはできなかった。数件の施設に打診したが、先の感染状況の見通しが立たないことから研究協力への承諾は得られなかった。
今後の研究の推進方策	現在も介護保険関連施設では入居者への家族の面会や不要不急の来所を禁じているところが多い。しかし、最近では家族訪問を断る代わりにオンラインでの家族面会を行う施設もある。今後は、施設に直接研究者が訪問するのではなく、オンラインでの研究実施方法を模索する。
次年度使用額が生じた理由	本年度はコロナ感染対策により介護保険関連施設への部外者の立ち入りが禁じられ研究を進めることはできなかった。施設との打ち合わせ交通費や謝金は発生しなかった。施設に直接研究者が訪問するのではなく、オンラインでの研究実施方法を模索し、施設との打ち合わせ交通費や謝金として次年度に使用する。