研究課題/領域番号 |
20K13786
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
川崎 一平 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (20848725)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 異世代ホームシェア / 地域共生 / 多世代交流 / フィールドワーク / 認知症 / 生活 |
研究実績の概要 |
本研究は、異なる世代が同居しお互いがメリットを創出し合う「異世代ホームシェア」に焦点を当てる。2021年度と2022年度は行政機関と連携し、実際に異世代ホームシェアを実施する当事者たちへフィールド調査を行った。しかし新型コロナウィルス流行下での調査となったため、感染対策に留意しながら遠隔会議ツール(Zoom)と現地調査を併用して行った。結果として、これまでに合計13世帯31名のインタビュー調査を実施している。これまでの調査で、異世代ホームシェアの実践者たちの多様な同居理由が明らかになった。経済的な理由から同居に至るケースや、留学生が異世代ホームシェアを利用しているケース、高齢者が自身の心身の衰えを不安視し同居するケースなど様々であった。また、調査を行った複数の世帯で認知症高齢者の介護を行いながら、学生を受け入れているケースが見られた。 本年度は研究成果をまとめ、国内の学術誌で論文「日本の異世代ホームシェアの実態とそれぞれの世代に与える影響」が掲載され、国際学会では「The Impact of Intergenerational Home-sharing on the Lives of the Elderly in Japan」の演題名のもと発表を行った。さらに2022年7月23日に京都府京田辺市が開催した「フォーラム 高齢者と若者がソリデールするまちへ」では講師を務め、地域市民に対し「異世代ホームシェアは高齢者と若者に何をもたらすのか?彩りのある暮らしへ」と題し、研究成果をもとに講演を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、予定よりもフィールド調査の遂行が遅れた。そのため研究成果発表がやや遅れており、現在国内の学術誌で査読中の論文が1本残っており、また2023年度に学会発表が控えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は成果報告を積極的に行っていく。Homeshareinternationalが開催する国際会議への参加や、研究結果に基づく学術誌への投稿および学会発表を行い、さらに最近は地方の自治体からも異世代ホームシェアについてヒアリング機会を求められることもあるため、行政機関と連携し市民への啓発等を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大のため、調査の進行が予定より遅れたため。
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備考 |
・2022年7月23日に京都府京田辺市が開催した「フォーラム 高齢者と若者がソリデールするまちへ」において講師を務め、地域市民に対し研究成果に基づき講演を行った。 ・2023年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金事業「若い世代(学生等)による高齢者の生活支援に関する調査研究事業」報告書において、「第Ⅳ章 大学教育における実践」において、異世代ホームシェアに関連する研究成果を執筆した。
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