研究課題/領域番号 |
20K13792
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
島崎 剛 久留米大学, 文学部, 講師 (40849270)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 社会福祉法人 / 地域における公益的取組み / 経営管理 / 社会福祉施設 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、社会福祉法人の「地域における公益的取組み(以下、公益的取組み)に影響を及ぼす経営管理の要因を明らかにすることである。そこで、2017年に実施した調査(社会福祉法人が経営する全国のさらに、先進的な取組みに対する事例調査を並行して実施することにより、公益的取組みに影響を及ぼす要因の実証を予定している。特別養護老人ホームのうち、2000カ所を層化無作為抽出)との比較検討を行うこととした。それにより「公益的取組みをどのように展開してよいかわからない」という法人の公益的取組みの円滑な展開への寄与を期待するものである。 本年度は、前回調査と同様に全国の特別養護老人ホームを対象とした実態調査を行い、前回との比較検討を行う予定であった。また、社会福祉法人が経営する他の社会福祉施設として、障害者支援施設や児童養護施設を調査委対象とし、実態を把握する予定であった。それにより、特別養護老人ホームだけではなく、他の社会福祉施設を含めた社会福祉法人の公益的取組みの実態を把握し、比較検討を行うことを予定していた。しかし、調査対象である「社会福祉法人の公益的取組み」が、新型コロナウイルス感染拡大の継続によって、一部再開したり工夫して実施されている状況が増えつつはあるものの、比較可能なデータ収集がいまだ困難であると予測された。 したがって、今年度は文献研究とアンケート調査計画の見直し、事例調査実施のための情報収集を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究で対象としている「社会福祉法人の公益的取組み」は、社会福祉法人が地域住民や地域団体、関係機関、他の社会福祉法人等と連携し、当該地域における福祉課題の解決に向けて実施される公益性の高い活動である。2020年度と同様に、新型コロナウイルス感染対策の継続が図られるなか、一部活動再開など、工夫して実施されている状況が増えつつはあるものの、比較可能なデータ収集がいまだ困難であると判断し、2022年度に調査を実施することとしたため。 したがって、今年度は文献研究とアンケート調査計画の見直し、事例調査実施のための情報収集を実施した。また、2022年度8月~9月の調査実施に向け、所属機関の倫理審査を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、本研究の対象である「社会福祉法人の公益的取組み」が、新型コロナウイルス感染対策を講じたうえで、再開傾向である。したがって、延期していたアンケート調査を実施し、2017年度に実施した前回調査との比較検討を行う。 また、2022年度9月~12月に事例調査を実施し、公益的取組みに影響を及ぼす経営管理要因の実証を行う。 一方で、研究遂行上の課題として新型コロナウイルス感染拡大の影響も予測される。この点については、アンケート調査に「新型コロナウイルスの影響に関する項目」を追加することにより、影響度をふまえて検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大と各種対策の継続により、2021年度に予定していたアンケート調査及び先進事例の訪問調査を2022年度に延期したため、次年度使用額が生じた。 したがって、2022年度8月~9月で郵送によるアンケート調査を実施するため、郵送費(送付・回収)及び封入印刷費、データ集計作業補助のための人件費等を使用予定である。
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