妊娠前、妊産婦、乳幼児の切れ目ない食支援システムの確立を目指して

2020 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 20K13806
• 研究機関: 聖徳大学
• 研究代表者: 祓川 摩有 聖徳大学, 児童学部, 准教授 (70710200)
• 研究期間 (年度): 2020-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: 食支援 / 乳幼児 / 妊産婦 / 妊娠前 / 食生活

研究実績の概要

妊娠前、妊産婦、乳幼児の栄養・食生活は、子の健全な発育・発達だけでなく将来の健康、そして、次世代の健康にも影響があることが明らかになっている。安心して子どもを産み、健やかに育てる社会を作るためには、切れ目ない食支援の充実をすすめることが、母子の健康上、日本の将来の上で、喫緊の課題である。しかし、その実態把握や支援体制は、不十分である。そこで、本研究の目的は、妊娠前の若年女性、妊産婦から乳幼児期の母子の食生活状況、食事の困りごと、生活・社会状況の実態等を調査し、全ての妊娠前、妊産婦、乳幼児の切れ目ない食支援・母子保健サービスの充実に生かしていくこととした。
令和２（２０２０）年度の研究計画は、妊婦健診、母親学級、乳幼児健診等を受診する母子を対象に、食生活状況や困りごと等の調査を実施する予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、予定していた健診や母親学級等での調査を実施する体制が整わず、延期となり、次年度実施することとなった。また、新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、生活状況が変化していることが多くの研究から報告されている。そこで、調査項目を見直すために、プレ調査を行った。
以上を踏まえ、次年度（令和３年度）は、妊産婦、乳幼児を持つ母と子に食生活や食事の困りごと等の調査を実施する。また、妊娠前の女子大学生を対象に妊娠・子育ての知識調査、食生活状況などの調査を実施することとする。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症の感染拡大のため、母親学級や乳幼児健診の調査体制が整わず、予定していた調査を実施することができなかったため、遅れているが、来年度より実施予定である。

今後の研究の推進方策

令和３（２０２１）年度は、令和２（２０２０）年度の計画で残された研究である、①妊娠期の食生活状況、困りごとの質問紙調査、②産後・乳幼児の食生活状況、困りごとの質問紙調査を実施する。さらに、当初の計画に従い、③妊娠前の女子大学生に対する妊娠・子育ての知識調査、食生活調査を実施していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、予定していた調査が延期となったこと、学会もオンラインとなり、参加に伴う旅費を使用しなかったため、次年度使用額が生じた。
次年度は、予定していた調査を実施するため、調査に必要な物品費、調査入力に必要な人件費・謝金、および学会参加費として、研究費を使用する。