研究課題/領域番号 |
20K13818
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
白鳥 裕貴 筑波大学, 医学医療系, 講師 (90789025)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | アウトリーチ / 睡眠障害 / ライフスタイル / PHQ-9 |
研究実績の概要 |
起床不良・困難な学生に対するアウトリーチ介入はCOVID-19の影響もあり、実施しなかった。同様にグループミーティングも実施を差し控えた。 大学の健康診断に付随して行っている抑うつ指標(PHQ-9)のデータに対して、倫理申請を行い、経年データとして解析を行った。過去5年分のデータとCOVID-19の影響下にある2020年のデータを比較し、コロナ禍における学生のメンタルヘルスについて解析した。前年度学会で報告したが、さらに詳細な検討を行い、コロナ以前と比較して、コロナ禍では、抑うつ状態と推測される学生の割合は9.6%と約2倍となっていたことをJournal of Affective Disorder Report誌に投稿・出版した。(J Affect Disord Rep . 2022 Apr;8:100314. doi: 10.1016/j.jadr.2022.100314. Epub 2022 Feb 10.) 論文では属性データの影響を少なくするため、2019年と2020年の両方に回答している学生を特定して関連のある検定を実施した。PHQ-9の9つの各項目の効果量を算出し、特に睡眠障害の項目の効果量が高かったことを報告した。コロナ禍の直接的な影響によって外出を控えるなど活動量が減ったことや、講義がオンライン・オンデマンドとなるなど、時間に対する裁量が増えた分、夜型になりやすかったことなどが考察された。 、警察に保護された学生に対して警察署に赴いて対応するなど、危機的な状況にある学生に対するアウトリーチ活動については継続した。 ワクチンを実施済みの学生に限定するなど感染リスクを管理し、今後アウトリーチ介入を実施したい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響があり、介入を実施できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
ワクチンも普及しており今後アウトリーチ介入を積極的に行う予定。 学生に対しては従前のPHQ-9に加えて、飲酒にかかわる項目や健康的な過ごし方についての項目を追加したアンケート調査を実施して、COVID-19の影響下でも可能な睡眠リズムに関する研究を実施する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響があり介入を実施しなかったため、データ入力などの業務が発生しなかった。
|