現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの感染拡大による影響により、本研究計画について変更を行った。変更点としては、IBのシラバスや学習資料、評価材料等といった実物資料を収集することを通し、IBにおける教育諸理論の整理に軸足を移した。加えて、オンライン英語授業における批判的思考指導の課題整理に注力することとした。こうした変更点から、当初は予想し得なかった研究結果が得られた。特に、英語運用能力が低い学習者を対象とした調査により、オンライン授業のほうが対面授業と比較して、高次思考力レベルの問いへの応答に抵抗感を強くもつことが確認できた。その結果、批判的思考力の育成を促すことを目的としたオンライン英語授業では、高次思考力レベルの問いに応答するためには、気軽な会話やインフォーマルな交流の機会を与えることが学習者の抵抗感を軽減することにつながるがことが示唆されることとなった。なお、2020年度の研究成果として、以下に論考が採録された。①Journal of Pan-Pacific Association of Applied Linguistics, Vol.24 No.2, pp.95-113, 2020.②"A Pedagogical Approach to Foster Critical Thinking Skills in Japanese EFL Learners: Focusing on the International Baccalaureate’s Pedagogical Framework”, Educational Reform and International Baccalaureate in the Asia-Pacific (Eds; Coulson, D.G., Datta, S., & Davies, M.J.), IGI Global, pp.37-56., 2021.
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