研究課題/領域番号 |
20K13905
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡邉 恵 広島大学, 総合戦略室, 講師 (40830146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 大学教員 / 国際研究 / 男女共同参画 / ガラスのフェンス |
研究実績の概要 |
2021年度は、4月から8月にかけてオンラインでインタビュー調査を実施した。その後、インタビューデータの分析作業と、論文執筆を行なった。 2021年7月には、インタビューデータの初期分析結果をSociologists for Women in Society Summer Meeting(オンライン開催)で発表し、分析の視点などについて有益なコメントを得た。また、インタビュー終了後の分析結果を論文にまとめ、2022年8月に開催されるAmerican Sociological Association の年次学会に提出した。 今回のインタビュー調査を通じて、日本の大学の事例を研究する上での“ガラスのフェンス”の概念の有用性が示された。英語力の不安や挑戦機会の不足など、国際研究への初期関与の障壁を克服した場合でも、特に家庭生活との兼ね合い、時間的制約などの面で女性教員がガラスのフェンス(国際研究へのジェンダーによる障壁)を経験していることが明らかになった。これらのインタビューで得られた知見を基に、学術誌に投稿するための原稿に取り組んでいる。 2020年度と同様に、2021年度もコロナウイルスの影響を受け、研究方法を変更せざるを得なかった。予定していた海外大学の訪問調査は延期となったが、ビデオ会議で研究計画に助言を仰ぎながら、2022年度に訪問調査ができるように準備をしている。引き続き、コロナウイルスの感染状況に留意しながら、柔軟に調査を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルスの影響で研究方法を変更し、海外での訪問調査などを延期したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、論文執筆に取り組むほか、海外大学を訪問し国際研究支援の内容と効果を調査する。また、日本の大学におけるガラスのフェンスの現状の考察を続け、改善のための方策を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外での訪問調査など、研究計画の実施時期を延期したため。2022年度は海外出張を予定しており、予算を有効に使用しながら研究活動を続ける。
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