研究課題/領域番号 |
20K13905
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡邉 恵 広島大学, 総合戦略室, 講師 (40830146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大学教員 / 国際研究 / 男女共同参画 / ガラスのフェンス |
研究実績の概要 |
2022年度は、2つのプロジェクトを中心に研究を進めた。 まず、前年度に実施した大学教員のインタビュー調査のデータ分析を進め、国際研究へのジェンダーによる障壁についての論文執筆活動を行った。2022年8月には、分析結果をAmerican Sociological Association の年次学会(ロサンゼルス)にて発表した。学会参加後そのまま2週間米国に滞在し、コロナウイルスの影響で延期していた訪問調査を実施することができた。 次に、国際研究に携わる教員の多様性をよりよく理解するために、Institutional Research (IR)データを分析した。この取り組みでは、ある日本の大学が所有する既存のIRデータを活用して、性別や専門分野など個人レベルの特徴によって、特にSDGs(SDG1 - SDG16)に関連する論文の出版傾向に差異があるかどうかを検証した。主な発見として、性別や専門分野の不均等は続いているものの、近年、サンプル大学においてSDGs関連の論文を出版する教員の多様性が概ね増加していることがわかった。調査結果は論文にまとめ、2023年2月にタイで開催されたNetwork for Education and Research on Peace and Sustainability [NERPS] Conferenceにて発表(バーチャル参加)した。この論文は、NERPSの編集書籍に掲載予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルスの影響で研究内容を変更し、データ収集の手法とタイミングを遅らせざるを得なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、論文執筆に継続して取り組むほか、日本の大学におけるガラスのフェンスの現状の考察を続け、改善のための方策を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究方法・実施時期の変更により、経費のかかるアンケート調査を実施しなかったため。次年度は、予算を有効に使用しながら研究活動を続け、本課題のまとめをする。
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