研究課題/領域番号 |
20K13908
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
酒井 佑輔 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (30632591)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日系移民女性 / 教育 / トメアスー / 森林農業 / アグロフォレストリー / ノンフォーマル教育 |
研究実績の概要 |
新型コロナ感染拡大によりブラジルアマゾンへの渡航は実現できなかったが、関係した篤農家のパートナー及びその子弟へのオンラインによる半構造化インタビュー及び過去の歴史資料(トメアスーで発刊された邦字新聞『緑風』や『トメアスー』、CAMTA及びトメアスー文化農業振興協会の資料)分析を実施することで、ブラジルアマゾンのアグロフォレストリー形成及びその発展において日系移民女性が果たした学びの実態を明らかにしようと試みた。研究成果は、(1) 「ブラジルアマゾンのアグロフォレストリー形成・発展における日系移民女性の学び 」(一般社団法人 日本環境教育学会 第32回年次大会(北九州) 2021年8月21日)、(2)「胡椒のブラジル・アマゾン移植における日本人の南洋ネットワーク(航路からみた近代―日本・東アジア・アメリカ大陸間の人・モノ・動植物の交換) 」(東アジア日本研究者協議会 第5回国際学術大会 パネル 2021年11月27日)、(3)「パウロ・フレイレの晩年の教育論とその可能性 」(日本社会教育学会 第68回研究大会 2021年9月11日)等でその研究成果の一部を発表した。 本研究を通じて、トメアスーの日系移民女性は、生産管理(育苗、施肥、剪定等全てを担当)、 経営管理 (労働者への賃金払い、雇用関係、人間関係の構築)、そして、農業方針に関して篤農家らと議論ししばしば農業形態に影響を与えていたことを仮説的に明らかにした。 今後は上記の結果を踏まえさらに多くの日系移民女性へのインタビューを通してアグロフォレストリーの形成・発展に対して移民女性が与えた影響や彼女たちの学びの構造化につとめる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染拡大により現地でフィールドワークやインタビュー等を行えていないものの、zoomやfacebookのメッセンジャー等を駆使しインタビューも不十分ではあるが実施できているため本評価とした。2022年は新型コロナ感染拡大もこれまで以上に落ち着くことが予想されるので現地に何度か足を運び調査を遂行したい。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染拡大が鎮静化した際には、実際に現地へと赴き関係者へのインタビュー調査を年2回実施予定である。また、今後ともzoomを用いてオンラインでのインタビュー調査を継続して実施していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染が鎮静化せず現地訪問が実現できなかったため。2022年以降は新型コロナの沈静化も見込めるため実際に現地に2回以上訪問し調査を実施予定である。
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