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2023 年度 実績報告書

非一元方式の「インクルーシブ教育」モデルの検討ーエチオピアの障害児教育を事例に

研究課題

研究課題/領域番号 20K13912
研究機関早稲田大学

研究代表者

利根川 佳子  早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (10608186)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードエチオピア / インクルーシブ教育 / 障害児教育
研究実績の概要

本研究では、障害児の初等教育に焦点をあて、エチオピアにおける「インクルーシブ教育」の実態を、当事者の観点を含めた多様な「インクルーシブ教育」として明らかにすることを目的としている。
2023年度もエチオピア国内の治安の問題からエチオピアの首都アディスアベバでの短期間の現地調査に限定された。今回の現地調査では、教育省担当官へのインタビューに加え、アディスアベバに在る聴覚障害児を対象と特別学校2校において調査を実施した。一校は今回新たに訪問した学校であり、保護者および校長へインタビューを実施し、授業観察を行った。もう一校は、継続して調査を実施している学校であり、過去に保護者へインタビューを実施していたため、今年度は同校に就学する障害児および非障害児へのインタビューを実施し、両校での当事者の「インクルーシブ教育」への認識を調査した。
調査の結果、非障害児と障害児がともに学ぶことに対して肯定的に認識しているステークホルダーが存在する一方で、特別学校に価値を置いているステークホルダー(特に保護者)は、国際的な「インクルーシブ教育」潮流によって、特別学校に非障害児が受け入れられていることに、不満および危機感を有していることがわかった。学校で障害児と非障害児がともに教育を受けることは、社会性やコミュニケーションといった非認知的能力を育むことができ肯定的な効果も大きいが、そのための準備が十分に整っていない場合には、障害児にとって障害児のみが教育を受けることができる特別学校も選択肢として必要があることを示唆した。本調査の結果は、今後学会で発表を行い、論文にまとめる予定である。2023年度の主な研究成果としては、二つの書籍で分担執筆を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] Language Policy in Ethiopia: Analysis of the Medium of Instruction in Primary Schools2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshiko Tonegawa
    • 学会等名
      The 68th Annual Conference of the Comparative and International Education Society
    • 国際学会
  • [図書] SDGs時代のインクルーシブ教育2024

    • 著者名/発表者名
      川口 純
    • 総ページ数
      340
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750357003
  • [図書] SDGs時代にみる教育の普遍化と格差2023

    • 著者名/発表者名
      澤村 信英、小川 未空、坂上 勝基
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750356006

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公開日: 2024-12-25  

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