研究課題/領域番号 |
20K13914
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
高柳 妙子 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 日本学術振興会特別研究員 (30444706)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アフリカ・ケニア / アジア・タイ / 就学前教育 / 保護者観 / 先住民族の生活文化 / 言語問題 |
研究実績の概要 |
1年目の研究枠組み構築のための事前調査をタイとケニアで計画していたが、2020年1月下旬から日本国内でもニュースで取りあげられた新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響で、現地調査をキャンセルした。タイにおける幼稚園教育、保育園、就学前教育の文献レビューを実施して、タイ側の共同研究者と共に、政策の確認を行った。タイ側の研究者と、定期的にオンラインディスカッションを行い、タイ語で発行されている就学前教育に関する文献を英語に翻訳する作業に取り掛かる準備をしている。 一方で、2020年初頭にInformal Learning and Literacy among Maasai Women;Education, emancipation and empowerment. London: Tailor and Francis, Routledge.を単著で出版することが出来たが、この本が国際開発学会2020年度奨励賞を受賞した。また、保健医療分野の英文査読付き雑誌に論文を1本投稿したものが採択され、他に、2本査読付き論文が掲載されることに至った。学会発表としては、北米比較教育学会、国内の学会で3つ発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1年目はケニア、タイでの予備的な調査を行い、研究計画の基本枠組み、妥当性や課題等を検討するを計画していた。2020年1月下旬から日本国内でもニュースで取りあげられた新型コロナウイルス感染症の影響で、日本でも2020年3月下旬から緊急事態宣言が発令され、また、感染はさらなる拡大となった。これを受けて、早稲田大学の研究支援課とも相談して、止むを得ず、現地調査をキャンセルした。ケニヤッタ大学のワンビリ博士とシドニー大学のマッコーイック博士と共著論文を作成し投稿できる学術雑誌を模索中である。
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今後の研究の推進方策 |
1年目の計画であったケニア、タイでの予備的な調査を行い、研究計画の基本枠組み、妥当性や課題等を検討する。2年目の計画である、ケニアおよびタイ両国で本格調査を実施すると共に、学会等で知見の共有を図る。この際、両国でのフィールドワークからアフリカ・アジア間の地域間比較(地域を超えて適用できる普遍性のある事項の探索など)を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による影響で、タイとケニアへ行くことができず、事前調査、現地での文献収集ができないため、それを今年度に再計画して行うこととしている。今年度にタイとケニアへ渡航できるかは、現地の共同研究者、受け入れ期間、日本の外務省の渡航安全状況などを比較検討して最終決定をしたい。その間、オンラインでできる範囲で、タイとケニア側と定期的な研究打合せを設けて、文献収集、現地の文献の翻訳、政策レビュー、調査方法の確立へと進める予定でいる。
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