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2023 年度 実施状況報告書

フリースクールにおける子どもの権利保障に資する「安全管理」に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13929
研究機関関東学院大学

研究代表者

藤根 雅之  関東学院大学, 社会学部, 准教授 (40802947)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードフリースクール / 子どもの権利 / 安全管理
研究実績の概要

フリースクールなどの活動について,自治体での支援制度が設けられたり,新たなフリースクールなどの活動が立ち上げられ注目されている中で,そこに関わる子どもたちの権利の保障を考える上で重要な,安全管理のあり方の現状と課題について,調査と分析,ならびにこれまでに得られた知見の発表を行った。今年度の調査は,主にフリースクール等の活動に関わる人達でつくるネットワークを通じて行った。それと並行して,海外の事例や研究も含めた文献収集を行った。調査から得られた主な知見は,子どもたちの権利を保障する空間を整えるためには,そこにかかわるスタッフなどの大人の権利も重要ということである。フリースクールなどの活動にかかわるスタッフなどが,自分たちの活動に納得しながらかつ他者の考えや利益を尊重しながら,フリースクールなどの組織を運営できるか,という点が課題の一つとして浮き上がった。これらの知見は,次年度以降より学術的な分析を加えて何らかの形で公開する予定である。そのうえでさらに,昨年度までの研究結果も含めてこれまでに得られた知見の発表も行った。国際学会XX ISA World Congress of Sociology(世界社会学会 年次大会)での発表を行い,国内に限定されないフィードバックを受けた。また,本研究のこれまでの知見を一部もとにして単著『オルタナティブ教育運動の社会学』を出版し,学術コミュニティだけでなく,現場で実践や活動を行う方々へも,研究から得られた知見をお返しした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的であるフリースクールなどの安全管理の現状について,聞き取り調査などを通じてある程度の把握ができてきると考える。

今後の研究の推進方策

これまでの調査を通じて,スタッフ個人の力量ではなく,フリースクールなどといった組織として子どもの権利を保障することの重要性が確認できた。それを踏まえて調査を継続し,得られた知見をまとめ,公開したい。

次年度使用額が生じた理由

調査を進めていくうえでスタッフの権利も保障される組織運営という新たな調査課題が得られ,それらも含めて本研究の目的に向けた調査と分析を行う必要が生じたため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 法制度に基づく権利保障の議論の陥穽:立法プロセスにおける「問い直し」の周辺化と排除2023

    • 著者名/発表者名
      藤根雅之
    • 雑誌名

      九州教育学会研究紀要

      巻: 50 ページ: 27-35

  • [学会発表] Challenging and Conformity to the Dominant Education System: A Case of Alternative Education Movements in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Masayuki FUJINE
    • 学会等名
      XX ISA World Congress of Sociology
    • 国際学会
  • [図書] オルタナティブ教育運動の社会学:ネットワークのダイナミズムと公共性への挑戦2024

    • 著者名/発表者名
      藤根雅之
    • 総ページ数
      212
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779518003

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公開日: 2024-12-25  

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