研究課題/領域番号 |
20K13954
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
小林 修 大分大学, 医学部, 助教 (30795604)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | general movements / 神経発達症 / 発達障害 / 健診 |
研究実績の概要 |
神経発達症への気づきの遅れは、養育者の不安を増し、また、周囲の不適切な関わりは二次障害につながる。神経発達症の早期発見、早期介入が重要であるが、現在の健診システムでは、乳児早期でのスクリーニングは困難であった。一方、乳児早期の自発運動には、運動、知的発達、神経発達症との関連が指摘されている。本研究では、乳児の自発運動行動評価を利用した、神経発達症の早期発見健診システムの構築を目的としている。 初年度は、新たな健診システムを構築し、集団健診を行っている市への協力依頼を行い、研究協力の得られた1つの市と研究を開始した。 本研究では、市町村の保健師と協力して研究を行うため、保健師の意見もふまえて健診システムを構築した。初期計画からの主な修正点として、乳児期の自発運動動画データの収集は、主に自宅で保護者が撮影し、研究者が用意したインターネット上のクラウドに保護者がアップロードした動画を、研究者が確認する方法に変更した。 また、自発運動の評価について、当初は、我々の研究グループで開発中のFidgety運動判定システムを用いて研究を行う予定であった。だが、同システムは、特殊な入力機器やソフトウエアの装備が必要になり汎用性の観点から問題が大きいこと、操作が煩雑になるという特徴が判明した。そのため、自発運動の評価法は変更し、個別に研究者が動画を確認し、その後、認定評価者が動画の評価を行う方針に変更している。 現在、研究参加者を集めながら、1次スクリーニングの評価を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1つの市と協力し、初年度から研究を開始できている。だが、新型コロナウイルスの影響のため、集団健診の中止、延期などもあり、研究協力を得られた市町村が予定より少ない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力を得られた市とは引き続き、研究をすすめていく。また、研究対象者の確保のため、市町村の動向をみながら研究協力の依頼を再度すすめていく方針としている。予定より研究参加者が少ない場合は、研究協力募集期間の延長を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
PCなどのデバイスの購入を令和3年度以降に延期したこと、また、新型コロナウイルスの影響のため、当初予定していた海外研修が実施できていないことなどから、当該の経費などを次年度に充てる方針とした。
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