研究課題/領域番号 |
20K13977
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
相樂 直子 宮城大学, 看護学群, 准教授 (40850433)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 多職種連携 / 多職種連携教育 / 学校 / 養護教諭養成 / チーム学校 |
研究実績の概要 |
1 チーム学校の実現に向けた4職種合同多職種連携教育プログラムの試行について 看護学士教育の養護教諭教育課程を履修する学生を対象に、4職種(教員・養護教諭・心理職・福祉職)養成課程の学生を対象とした多職種連携教育プログラム(全2回)を試行し、養護教諭課程の学生の学びについて検討した。教育プログラムは授業「教職実践演習」2回分とし、第1回はチーム学校と多職種連携の講義等、第2回は異なる職種のグループによる職種紹介・質問会等とした。学生が記述した事前・事後のワークシートの自由記述について、テーマ中心の質的テキスト分析を行い、事前は【専門性の活用】など5つのカテゴリーが生成された。事後は、【専門職の理解】等の3つのメインカテゴリー、「他職種の理解」等の7つのカテゴリー、<教員の役割・特徴>等の5つのサブカテゴリーが生成された。全般的に多職種連携に関して、学生がより豊かに具体的に学んでいること、異職種でのグループディスカッションにより【専門性の追求】につながっていたことが示唆された。
2 看護学士教育の養護教諭養成課程における多職種連携教育の評価について 看護学士教育の養護教諭教育課程を履修する学生を対象に、多職種連携教育プログラム(全5回)を実施し、教育効果の測定を行った。研究対象者はA大学養護教諭教育課程4年生8名であり、授業「教職実践演習」において、【1回目】多職種連携教育概要説明・自職種紹介準備、【2回目】多職種紹介(4職種合同授業)、【3回目】事例検討(4職種合同授業)【4回目】スクールソーシャルワーカーとの連携・協働の実際(2職種合同授業)【5回目】多職種連携・協働における職種の役割や資質の内容で実施した。効果測定については、授業参加者全員に、①ワークシート(多職種連携・協働について)、②多職種連携学習状況(UIPLS)の記入、提出を求めた。現在、データ分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1 新型コロナウィルス感染症流行により、養護教諭を対象とした多職種連携実践に関するインタビュー調査が予定した期間に実施できず、データ分析が遅れている。 2 同時進行でチーム学校の実現に向けた4職種合同多職種連携教育プログラムの試行を進めている。 3 1の結果を踏まえ、2の教育プログラムの検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
1 養護教諭を対象とした多職種連携実践のインタビュー調査の分析について、結果の信頼性・真実性を担保するためのインタビュー調査を実施する。 2 1の結果を踏まえて、養護教諭を対象とした多職種連携実践に必要な能力やスキルに関する検討を行う。養護教諭を対象とした質問紙調査を予定している。 3 1、2と同時進行で養護教諭養成課程の学生を対象に多職種連携教育プログラムを試行し、プログラム内容のブラッシュアップを図る。
上記については、実施状況に応じて研究期間延長(1年間)を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
1成果発表の学会が全てオンラインで実施されたことにより、旅費が発生しなかった。 2研究の実施が遅れており、当初計画していた調査研究に要する費用が発生しなかった。 3次年度は、成果発表による旅費、多職種連携実践に関する能力やスキルの検討に必要な物品費・旅費・謝金等、多職種連携教育プログラムの試行に必要な教材作成に関する費用が発生する。
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