研究課題/領域番号 |
20K13982
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
塚本 未来 東海大学, 国際文化学部, 講師 (70548734)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小規模特認校 / 習慣化された体力づくり / 教育課程 / QOL向上 / 少人数教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,小規模特認校が有する教育的意義を健康科学の視点から明らかにするため,自然環境を活かした学校独自の教育課程が体力・運動能力,起床時体温,生活習慣,自律神経系活動に与える影響について科学的なエビデンスをもとに調査を進めていくことを目指している. 初年次(2020年度)は,小学校への調査依頼,予備調査を実施する予定であったが,年度当初より,新型コロナウイルス感染症の流行で,対象小学校の休校やその後の感染症拡大防止対策のため,研究代表者が研究対象校へ訪問することが困難な状況にあり,予備調査の一部を見送りせざるを得ない状況であった.一方,予備調査の一部は見送りしているものの,調査対象校の学校長及び教員との打ち合わせや調査方法を検討することができ,生活習慣(食事,睡眠,入浴,大便,運動時間,TV・ゲーム・スマホ・PC等をみたスクリーン時間)に関する調査表は予定通り作成することができた.加えて,研究代表者は,研究課題の採択前より,調査対象校と研究調査を進めており,体力・運動能力テストについては,予定通り測定することができ,データの蓄積を行うことができた.また,新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中での学校独自の活動や体力・運動能力テストでの結果を踏まえて、次年度の教育カリキュラム内容の見直しが行われ、学校現場とともに共同研究を進めている。これらのことから,初年度として得ておきたい情報はある程度把握できている.今後の調査に向けて,起床時体温を測定する際の体温計の不足は解消されつつも,引き続き,社会情勢を鑑みて研究を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は新型コロナウイルス感染症の流行によって,小学校内での感染症対策を厳しくするなか,研究計画の当初に予定していた予備調査は見送りせざるを得なかった.児童(保護者)への調査として,安全安心を優先している学校現場において遠慮すべきと判断した.こうした状況下における研究上の制約として,生活習慣調査内容の検討や感染状況が落ち着いた際に現地へ訪問し,対象児童の体力・運動能力の把握,研究分析に必要な情報を得ることに努めた.研究計画としては,5-6か月の遅れとなっている.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症による影響は,今後もある程度継続するものと考えられるが,研究対象校とともに,感染症拡大防止を最大限に配慮しながら,本調査を目指していく.ただし,緊急事態宣言が発出されている期間は,研究代表者が調査対象校に訪問することが困難であるため,調査を見送りせざるを得ない状況が続いた場合は,研究実施期間の延長を申請することが考えられる.また,調査対象校との打ち合わせや調査に必要な物品を整えること,加えて感染症拡大防止に必要な物品についても購入を検討する等,安全に調査ができるように環境整備に努める.
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次年度使用額が生じた理由 |
実施予定であった調査の延期や参加予定であった国内学会等がオンライン開催となり,物品費,旅費の支出がなくなったため,次年度の使用額が生じた.このため,延期している調査および学会参加等,情報・資料収集の経費として,次年度に支出する予定である.
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