研究課題/領域番号 |
20K14029
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
尾崎 拓郎 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (40713813)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ICT支援 / ロールモデル構築 / ヘルプデスク |
研究実績の概要 |
令和4年度においては,コロナ禍で得たオンラインによるICTサポートの経験を経て,対面を中心するICTサポートを軸に置きつつも,ICTヘルプデスクの実施とその結果の考察を行った。 また,対面での調査が可能になったことから,ICTヘルプデスク業務を行っている他大学等に赴き,インタビュー調査を行った。 インタビューからは,同種のICT活用を支援する団体でありつつも,設立目的や運営母体,資金源等によって支援事業の根本や目指すべきICT支援のあり方が大きく異なることがわかった。 また,人材の登用方法も組織の目的や運営方法によって大きく異なり,支援を希望する者については一律に登録し,活用支援の必要に応じて人材を派遣するようなスタイルや,職員の指揮命令系統のもと,窓口業務の一次対応や補佐を行うといったスタイルなど,異なる運営方法が存在することが確認できた。 コロナ禍によって,調査が停滞していたこともあり,令和5年度については,令和4年度に実施したインタビュー内容を整理し,支援実施方法の違いについて深い考察を得ることを目指す。 とくに,対外的に成果を発表するとともに,本研究の軸となる,ICT支援を行っていく中での支援者のロールモデル形成に至るための因子分析については行えていないため,既に実施したインタビューや文献調査をもとに,成果の一つとしてICT人材登用のための提案内容として,プレテストの開発を行い,既にICTヘルプデスク業務にあたっている学生サポーターへの試行調査を実施の上,その提案内容の有用性を示す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により,令和3年度までは各大学での訪問や意見交流を行うことが困難であったが,令和4年度においては,外部への訪問調査により,実態把握に努めることができた。 ただし,調査を実施した状態にとどまり,それらの内容を網羅的にまとめ上げていることができていないため,ひとつの報告としてまとめ上げることを行う。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度において,各訪問先の実態は把握できたものの,ICT支援を行っていく中での支援者のロールモデル形成に至るための因子分析については実施できていない。そのため,既に実施したインタビューや文献調査をもとに,成果の一つとしてICT人材登用のための提案内容として,プレテストの開発を行い,既にICTヘルプデスク業務にあたっている学生サポーターへの試行調査を実施の上,その提案内容の有用性を示す。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題を令和4年度に遂行する上で,訪問場所の選定に時間を要し,十分な訪問を行うことがかなわなかった。そのため,令和5年度前半に前年度訪問を計画していた箇所に訪問調査を行い,調査結果をまとめ上げる。その訪問調査および研究報告の費用として使用を計画している。
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