研究課題/領域番号 |
20K14034
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研究機関 | 流通経済大学 |
研究代表者 |
真名瀬 陽平 流通経済大学, 学部以外の部局, 教育学習支援センター所員 (00846496)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高等教育機関 / 多層支援・指導 |
研究実績の概要 |
本研究では、高等教育機関における全学生を対象とした多層支援・指導を行うことで、行動変容や成績の向上がみられるのかを検討することを目的とする。 2020年度は、新型コロナウイルス禍のため、オンライン・オンデマンドによる講義において、多層支援・指導モデルの検討を行った。 まず、第一層支援・指導の実践的検討として、「全学生を対象とした予防的支援・指導」のうち、学生が確実に講義に参加し、学ぶために必要な要素について検討を行った。対象は、履修者が20名程度の小規模なハイフレックス型講義であった。先行研究において示唆されていたハイフレックス型講義における留意点を踏まえた実践を行った。また、毎時間学生に講義へのアクセシビリティについて評価を行うアンケートを実施した。その結果、全学生は講義に全て出席・参加をした。また、アクセシビリティに関しては概ね高評価であった。なお、本実践については、2020年度に論文を発表した。 また、第一層と第二層支援・指導の実践的検討として、受講生が100名程度のオンデマンド型講義において実践を行った。毎回の講義では、学生の理解度を評価する小テストを実施した。第一層支援・指導では、オンデマンド型講義として、文字・動画の両方を活用した講義を行った。第二層支援・指導では、第一層支援・指導における小テストの点数が6割以下の学生でかつ「成績を向上させたい」という学生を対象に、リアルタイムオンライン講義を実施した。その結果、第2層支援・指導の対象となった学生の成績は向上した。本実践については2021年度以降に学会発表などを実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多層支援・指導に関する実践を実施することで、受講生の講義への安定した参加や成績の向上を示した点で、概ね当初の計画通りに進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度では、我が国の高等教育機関において実施されている実践について、多層支援・指導の枠組みで検討する。また、第三層支援・指導の実践を進めていく。研究推進方策として、2021年度前期において実践を行い、2021年度後期において学会発表などを進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス禍のため、オンラインによる学会実施が多く、学会参加に伴う旅費などの支払いがなかった。2021年度においても、同じ状況が予測されるため、論文投稿に伴う費用に充てたい。
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