重度・重複障害児者とのコミュニケーション支援のためには、彼らの定位反応を把握することが重要であるが、反応は微小で不安定であるために観察が難しい。この研究では、メタ分析を用いて彼らの動きの時系列データから、定位反応の個別性を客観的に評価することを目指した。最終年度までの実験的観察から得られたデータを分析し、平均値に基づく効果量を算出した。マルチレベルモデルを構築して日内変動や日間変動の要因を考慮し、心拍数の水準が定位反応に影響を与える事例がみられた。この研究では、シングルケース研究のメタ分析手法を比較検討し、微小な反応の客観的な解釈につなげる手法を提案した
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