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2023 年度 実績報告書

カンボジアにおける肢体不自由入所児童への施設内療育と心理ケアの実践とその定着

研究課題

研究課題/領域番号 20K14065
研究機関医療創生大学

研究代表者

原田 真之介  医療創生大学, 心理学部, 講師 (70802883)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードカンボジア / 肢体不自由 / 療育 / 臨床動作法 / 施設
研究実績の概要

研究1としては、カンボジア首都プノンペン市にある国立障害児入所施設ナショナルボレイにて、脳性麻痺を12名(男児11名:女児1名)を対象とした臨床動作法による介入を行い、対象児童の座位の粗大運動の発達について、該当するアウトカム指標を用いて効果を検証した。アウトカム指標は、国際的にも信頼性と妥当性が示されている、Gross Motor Function Measure Manual-88:GMFM-88(B:座位)を使用した。介入の前後で、GMFM-88(B:座位)を測定し、得点の有意差と効果量の確認をウィルコクソン符号順位検定によって行い、介入前後の有意な得点改善と高い効果量が確認された。
研究2では、上記の施設職員を対象に、臨床動作法を通じた入所児童の日常生活における自立機能の向上についてインタビューした。インタビュー対象の施設職員13名(男性3名:女性10名)からは、入所児童の身体面、健康面、外界認知面、心理面、コミュニケーション面における自立機能の向上が回答された。回答内容は、KJ法によるカテゴリー分析、カテゴリー間の関連性をカイ二乗検定によって確認した。以上の分析で、臨床動作法による入所児童の身体面の発達が、外界認知面、心理面、コミュニケーション面の発達と関連することが示された。
これまでに、日本の障害当事者やその支援者、カンボジアの障害当事者とその支援者の双方のインタビュー研究から、肢体不自由児者の身体障害とメンタルヘルスの改善、それによる社会参加のための能力開発についての知見を整理し、本研究フィールドに知見を還元してきた。本研究の目的であった研究フィールドとなった施設内で臨床動作法の療育システムを構築、運営を補助し、その中で臨床動作法の実践者を育成し、今年度行った効果検証、日常生活面の改善体験の収集まで行うことができた。

備考

(1)については、日本の臨床動作法実践現場と連携して撮影、制作し、カンボジア現地での臨床動作法研修の教材として使用した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Movement Therapy (Dohsa-hou) for Cambodian Children with Cerebral Palsy: Effectiveness in Improving Gross Motor Skills in Sitting Position.2023

    • 著者名/発表者名
      Harada, S., Ueda, A., Hayashi, T., Okada, Y., & Nakano.
    • 雑誌名

      Archives of Health Science Research Article

      巻: 7 ページ: オープンアクセス

    • DOI

      10.31829/2641-7456/ahs2023-7(1)-033

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 障がい児者のこころとからだを育む臨床動作法 ―事例ドキュメンタリー

    • URL

      https://youtu.be/0HLCrvdYLUc

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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