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2021 年度 実施状況報告書

特別支援学校女性教師の成長に関する基礎的研究―自立活動の専門性に着目して―

研究課題

研究課題/領域番号 20K14067
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

内海 友加利  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教 (00845232)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード特別支援学校 / 女性教師 / 教師の成長 / 自立活動 / 専門性
研究実績の概要

インクルーシブ教育システム下における特別支援教育の質的な充実に向けて、特別支援学校教師の専門性向上が喫緊の課題である。とりわけその過半数を占める女性教師のさらなる活躍が期待されるが、女性教師の成長に関する特別支援教育分野における成果は極めて少ない。女性教師は結婚や出産、育児などにおいてキャリアの中断を含む特徴があり、家庭生活と職業生活が混交する複雑なキャリア形成をたどっている(船山・玉城・杉山ら,2013)。特別支援学校における女性教師の成長について明らかにすることは、特別支援教育分野の教師教育研究の嚆矢となるものと考えられる。
本研究は、特別支援学校における女性教師の成長プロセスの特徴を明らかにする。多様な教職キャリアが想定される特別支援学校教師の成長プロセスについて、理論的枠組みの整理及びライフキャリアの実態に基づき、特徴を抽出する。教師の成長プロセスを捉えるにあたっては、自立活動の専門性に注目する。当該年度は、わが国の女性教師を巡る研究動向を文献的に整理し、特別支援学校女性教師の成長に関わる研究を展望する基礎資料として分析した。
研究動向の特徴として、女性教師のキャリアに関する先行研究は、出産・育児と就労継続に関する研究や、高等学校や大学等における女性教師の雇用状況、女性の管理職登用に関する研究が複数認められた。これらの研究は2010年代頃から増加傾向にあり、働き方改革との関係からワーク・ライフ・バランスへの注目が想定できる。また、昇任や管理職登用に関する文献に関しては、2003年男女共同参画推進本部決定「女性のチャレンジ支援策の推進について」の中で、2020年までに指導的地位に女性の占める割合を30%程度にすることが掲げられたこととの関係が考えられる。しかしながら依然として女性教師の管理職登用に関する課題が指摘されている(楊,2018)ことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症対策の影響等により、研究打ち合わせや質問紙調査の項目作成及び調査の実施に関して計画の変更が必要となった。

今後の研究の推進方策

女性教師の成長に関する基礎資料として、ライフキャリアの実態を明らかにすることを目的とし、質問紙調査を実施する。特別支援学校女性教師の特徴を析出し、専門性向上に向けた考究を行う予定である。また、調査結果の分析に基づき、女性教師のライフヒストリー研究の実施に向けた質問内容の選定等を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で、日本特殊教育学会第59回大会等がオンライン開催となり、支出予定であった旅費等が執行できなかった。また、研究に係る打ち合わせをWEB会議システムや電子メール等を用いて行ったことから、旅費が未使用となった。
新型コロナウイルス感染症対策の状況を見ながら、可能となった場合は旅費に充当する。また、調査実施や文献資料の購入及び消耗品等の購入に充当し、計画的に執行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 特別支援学校女性教師の成長に関する基礎的研究Ⅰ―女性教師を巡る文献的検討―2021

    • 著者名/発表者名
      内海友加利・安藤隆男
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会

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公開日: 2022-12-28  

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