研究課題/領域番号 |
20K14094
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
福山 佑樹 関西学院大学, ライティングセンター, 准教授 (90738353)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高等教育 / アクティブ・ラーニング / FD / 教材開発 |
研究実績の概要 |
本研究では,高等教育において必要性が高まっている「アクティブ・ラーニング型授業」の効果を高め,評価可能な活動とするために,大学教員が「目的―内容―方法―評価」のつながりを意識したAL型授業設計を行うための支援ツールの開発と評価を目指している.開発する支援ツールは,教育を専門とせずアクティブ・ラーニングに関する専門知識を有さない教員であっても効果の高い授業設計を可能にすることを目的としている.研究期間における具体的な研究活動としては,1.AL型授業設計のために必要な支援の調査・検討,2.AL型授業設計支援ツールの開発,3.教育現場における試行・評価を行う,の3つのプロセスで進行する予定している.
2021年度には,昨年度報告書に記載した計画通り,オンライン,対面の双方を活用したヒアリング活動を進め,教員がAL型授業を設計するために必要な支援の調査・検討を完了した.具体的には,高等教育におけるアクティブ・ラーニング支援に関する専門家への協力を仰ぎ,教員に行うべき支援のあり方に関するアドバイスを受けた.また,新型コロナウィルスの状況を鑑みて,AL型授業設計支援ツールの開発は対面・オンラインの双方で実施可能な形態に変更して開発を進めた.開発した支援ツールは大学教員を対象に使用していただく形のテストを行い,得られた改善点に基づいて教材のブラッシュアップを進めている.この結果,2021年度末の段階で支援ツールは概ね完成し,大学におけるファカルティ・ディベロップメントの現場等において使用することができる段階に至っている.教材の設計段階に関する報告は,2021年度日本教育工学会秋季全国大会にて行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度単年の評価では,1年間の研究の進展としては十分なものであり,おおむね順調に進展しているといえる.しかし,2020年度に新型コロナウィルスの影響を受けた遅れを取り返すには至らなかったため,「やや遅れている」との自己評価になった.
具体的には,当初計画では2021年度には,1.AL型授業設計のために必要な支援の調査・検討,2.AL型授業設計支援ツールの開発が完了し,3.教育現場における試行・評価が進行している予定であったが,教育現場における試行や評価を行うには至らなかった.また研究発表についても,出張の制限や学会の開催状況などの問題で日本教育工学会全国大会にて1件の発表を行うに留まっている.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度には現在行うことが出来ていない,3.教育現場における試行・評価を行う予定である.具体的には,教育を専門としない教員を対象として開発したツールを用いたワークショップを複数回開催し,アンケートやインタビュー調査,動画などによる実践場面の分析などによって,開発した支援ツールの効果を検証することを目指す.実践に当たっては,新型コロナウィルスの感染状況を見ながら,オンライン・対面双方での実施が可能なように準備を行う.
また,研究成果の発表にも積極的に取り組んでいく.具体的には日本教育工学会など教育工学に関係する学会と,大学教育学会など高等教育関係の学会への参加を検討している.研究の遅れを取り戻せるように進めていく予定ではあるが,論文投稿や国際学会などでの発表については,スケジュールの関係で引き続き遅れてしまう可能性がある.この場合には,研究期間の延長も視野に入れながら,質の高い成果を発表できるように心がける.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により2020年度、2021年度に予定していた学会参加などを行うことが出来ず、その分の予算を繰り越すこととなった。原則としては、2022年度に国際学会等に参加して使用することを計画しているが、国際学会への参加は2022年度も困難である可能性がある。この場合には、2023年度以降に研究期間を延長して支出することを計画している。
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