研究課題/領域番号 |
20K14103
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
星野 実 大阪電気通信大学, 工学部, 特任教授 (40648961)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 金型設計製作 / リモート教材 / 金型磨き |
研究実績の概要 |
本研究が対象としている学生金型グランプリでは、プラスチック金型部門に参加し、成形品設計から金型製造を実施したことにより、設計・製作・成形での連続する各工程での問題点を明らかにするとともに教材として表現するための検討を実施した。また、金型製作のネック工程である機械加工からの磨き作業では、被削材の材質・切削工具の種類・機械加工条件と磨き作業条件をファクターとする、表面性状と光沢の関係・加工時間と作業時間の長短・加工コストと作業コストの検証を実施した。 今年度の教材開発は、コロナ禍の影響を受けたことから、研究協力者との対面を避けるためクラウドコンピューティングを利用した。このため研究協力者の増員が容易となり、リモートでの総合力による教材開発が可能となった。中でも金型設計においては、広く詳細な設計ノウハウを掌握できたことから、典型課題となる成形品を選択して、対面授業・遠隔授業・オンデマンド学習が可能となる設計教材を作成できた。設計教材は、テキスト35頁(Word)・説明資料46頁(Power Point)・動画教材4巻(MP4)である。機械加工からの磨き作業においては、被削材の良否及び適格な切削工具の選択、磨き作業の時間・加圧・工具のデータ化を実現できたことから、金型磨きに関わる作業標準を作成することができた。 また、作成した設計教材は、職業訓練教材コンクール(厚生労働省)に出展して厚生労働大臣賞(特選)を受賞したことにより、作成手法とともに広範に普及させることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、研究協力者と実施する予定であった、金型の分解・組み立ての作業要領がコロナ禍のため作成できなかった。その他は、計画になかったクラウドコンピューティングを利用したことにより、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、本年度に得られた金型製造のノウハウから、技能・技術要素を分析して、重要ポイントを明示するする方法を検討し、教育効果の高い教材開発に結び付ける。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、コロナ禍のために研究発表会に参加できず、研究協力者との打ち合わせも対面ではできず、リモートでの実施となった。また、学外での共同研究も制限された。次年度は、残してしまった研究発表・研究協力者との打ち合わせ・学外での共同研究を実施する。また、今後の状況次第では、リモートに切り換えられるように二方向での計画を立てている。
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