本研究は、学生金型グランプリ(日本金型工業会)などの技術コンテストに参加して、成形品設計から金型設計・製作を実施することにより、連続する工程での問題点を明らかにして、それを解決するための教材開発、その教材の教育訓練効果を検証することである。 最終年度は、設計に3DAモデルを使用して、製品設計・金型設計の有効性を学生金型グランプリや設計コンテスト(日本設計工学会)などにおいて評価して頂いた。その結果、第15回学生金型グランプリでは金賞(最優秀賞)を受賞し、新・設計コンテスト2023では優勝をしている。このように3DAモデルによる3次元設計に高い評価を得られたことから教材開発に着手した。作成した教材は、入門用の3DAモデルによる成形品設計手法、基礎的な3DAモデルによる金型設計手法である。そして、開発した3DAモデル設計教材を教育訓練において使用開始して概ね評価をして頂いている。これら、3DAモデル設計、3DAモデル金型設計、それらの教材と教育訓練効果を学会への論文投稿や発表会、様々な技術コンテストで広く発信している。学会発表では、「3DAモデル(3D Annotated Model)による3次元金型設計」(日本設計工学会)学生優秀発表賞、「3DAモデルを活用した製品設計および教材開発」(実践教育訓練学会)である。論文は、「3DAモデルを利用した射出成形金型設計教材の開発(実践教育訓練学会)を掲載されている。 以上、4年間の研究期間では、コロナ禍により計画通りにいかなかったことがあるものの、1年目金型製作の問題点の把握、2年目技術・技能分析の実施、3年目教材開発、4年目は3DAモデル設計も付加した教育訓練効果の検証が行われ、本研究を広く発信できたと考える。
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