研究課題/領域番号 |
20K14107
|
研究機関 | 九州情報大学 |
研究代表者 |
合田 和正 九州情報大学, 経営情報学部, 准教授 (50320396)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 教育工学 / 振り返り文 / フィードバック |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,自律的学習者(アクティブラーナ)の育成に欠かせない教育の「質」の保 証・向上を支援するべく,学習者の自己評価文に基づいて,学習者の学習状況を行動や態 度に関連する特徴表現の抽出を通じて把握し,それらの学習状況に応じたフィードバック 文を(半)自動生成するシステムを構築することにある。 本年度は、コロナ禍によって、研究場となる授業の運用が大幅に変わったため、これまでと違った状況での情報収集という意味では、チャンスであった。対面から遠隔、遠隔から対面など授業形態の目まぐるしい変更などにより、例年通りのコメントデータ収集とはならなかったが、ある程度は回収できたので、コロナ禍の前との比較を検討している。 研究環境の急変により、振り返り文のデータ収集はある程度達成できたが、この新しいデータを用いた分析やフィードバック文例の作成などは、当初計画を達成するに至らなかった。次年度は本年度の経験を活かして当初計画を達成したい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、研究場である授業の運用が目まぐるしい変更を余儀なくされ、出勤形態の変化(自宅待機など)・研究時間の減少など、研究環境も大きく変化した。振り返り文のデータ収集については、例年通りとはいえなかったものの、ある程度の分量は確保できた。学会や研究会への参加が移動制限や開催の中止・延期など様々な要因で厳しく、情報交換が思うようにはできなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、コロナ禍も2年目となり、いろいろな状況が織り込み済みとなるので、振り返り文のデータ収集を例年通りに、そして、それらの新しいデータの分析およびフィードバック文例の作成、さらには、学習の質の向上を意識したフィードバック文の手動生成へと結びつけ、最終目的である学習の質の向上を意識したフィードバックの自動生成へつなげる予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、2つある。第1の理由は、2019年度終了予定だった先行研究の科研費補助金・基盤(B)が繰り越しとなり、本研究の進捗および予算執行の一部が先送りになったためである。第2の理由は、コロナ禍により旅費の執行が困難になり、学会などのオンライン参加を含め、予算の使途の再検討を図ったが、年度内に解決できなかったためである。 次年度の使用計画については、今年度の情報収集に基づいて、研究の進捗を当初計画に近づけた上で、学会などのオンライン参加を含む旅費の積極的な執行により、研究の進捗も予算の執行もともに当初計画を達成する予定である。
|