研究課題/領域番号 |
20K14112
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田邊 純 千葉大学, 教育学部, 助教 (40800636)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 木材加工 / ものづくり / 木材性質 / STEM教育 |
研究実績の概要 |
本研究では,ものづくりの企画・実現力を高めたSTEAM木材加工学習を実現することを目的に,材料の選択および加工技能の習得に焦点をあて,思考を伴う課題解決を経験できる教育プログラムの開発・検討を行っている。 2021年度は,1種類の木材加工教材を検討するとともに,現職教員,大学生および中学生を対象に実践を行った。中学生を対象とした実践においては,Google classroomを用いてワークシートを管理することにより逐次的な生徒の気づきを収集した。技能・材料の性質に関する学習について以下のポイントが明らかとなった。1) 複数樹種をランダムに配布することにより,生徒自らの経験から違いの認識を誘導できた。2) 繰り返しを伴う加工によって,道具に関する苦手意識が低減するとともに,工夫に関する具体的な記述が行われた。3) 繰り返し・工夫に関する気づきから作業を改善するプロセスは,年代(大学生・中学生)によって大きく変わらないように思われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度に実施できなかった授業の実践を実施することができた。授業実践においてワークシートによる大量のテキストデータを得たため,今後の分析に資する。しかし,材質の多様性に関する授業の実践が行われておらず,今後の課題である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は2021年とは異なる教材について実践を行う。材質の多様性を気づかせる方策は昨年度と同様にし,より違いを経験できるような,材料実験の要素を含む実践を検討している。なお,ワークシートを用いた生徒の気づきに関する記述データの収集は今後も継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,学会等のオンライン開催が進んだため,旅費の一部を物品費(教材準備用)として使用した。今年度も状況によっては旅費を使用しないため,物品費としての使用を検討している。
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