研究課題/領域番号 |
20K14117
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研究機関 | 東京都立産業技術大学院大学 |
研究代表者 |
三好 きよみ 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 教授 (00845266)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 人材の流動性 / 主体的なキャリア形成 / キャリア自律 / 転職 / 越境学習 |
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度までに行った文献調査,及びヒアリングの分析結果をもとに,転職への考え方,転職の理由,仕事の価値観等について,約600名に対して予備調査を行った.転職経験者と転職経験がない者,及び転職に積極的な者と積極的でない者を比較して,それぞれの特徴を明らかにした.これらの調査結果については,紀要1本,発表論文3本としてまとめた. 並行して,離転職や組織内での職務変更の経験者10名に半構造化面接によるインタビュー調査を実施した.その逐語録から,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)による分析を行い,彼らの一連のキャリアについて,転職に至る背景,要因などを含むプロセスの仮説モデルを構築した.そこでは,転職への欲求を強化する要因として,新卒での就職に対する心残りの経験が抽出された.さらに,突然の地震やコロナ禍,越境学習による人生観の変化が抽出された.この成果は,発表論文としてまとめた.その後,インタビュー対象者を増やし,モデルの精緻化を進めている. 以上,本年度の研究成果としては,紀要1本,発表論文4本,招待講演1本としてまとめた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和2年度に所属変更等で作業が滞ったのが影響し、計画が後ろ倒しとなっている状況。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、インタビュー調査からの分析を継続し、転職に至るプロセスについて明らかにするとともに、主体的なキャリア形成とその背景や要因、及び離転職や組織内での職務変更の仮説モデルを精緻化する。その後、インタビューによる分析結果、予備調査結果から、質問紙を設計し、大規模アンケート調査を実施する。 これらの調査分析結果から得られた知見から、IT人材の主体的なキャリア形成を促進し、人材の流動性を高めるための施策を提案する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予備調査に予定してた費用がかからなかったため、今後の本調査の費用に充当させる。
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