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2021 年度 実施状況報告書

乳児期の共同注意と養育環境:三項関係に先行する二者関係の役割に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 20K14151
研究機関山形大学

研究代表者

本島 優子  山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (10711294)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード共同注意 / 養育環境 / 乳児期 / 縦断研究
研究実績の概要

本研究は、共同注意の発達に関わる社会的要因として、発達早期の養育環境、特に二者関係(親子の相互作用や関係性)に着目し、二項関係を基盤として三項関係の共同注意がどのように発達していくのかについて情動的視点も取り入れながら実証的検討を行うことを目的とした研究である。
昨年度より生後3ヵ月を起点とした縦断調査を開始したが、本年度は新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、縦断調査を一時中断した時期があった。また、新規の研究参加者を募集できない時期もあり、結果として本年度までの研究参加者は十数組の親子に留まっている。
本年度までに実施した縦断調査の時期は、生後3ヵ月、4ヵ月、6ヵ月、10ヵ月であった。各時期に大学に親子に来ていただき、玩具を使った母子自由遊びの観察や乳児の情動反応を見る実験、乳児の注意反応を調べる実験などを行った。今後の分析として、相互作用場面での母子の情緒的特質(情緒的利用可能性など)、注意共有に関わる母親の具体的な行動(指差しや玩具の提示など)、乳児の情動特性(怖がりやすさなど)、乳児の共同注意行動などについて評価する予定である。
来年度は、生後10ヵ月までの調査を終えている協力者を対象に、生後16ヵ月と20ヵ月の調査を実施する予定である。並行して、新規に研究参加者を募集し、生後3ヵ月からの縦断調査を開始する予定である。最終的には、約50組の母子を対象に縦断調査を行うことを目標とし、共同注意の発達に関わる社会情動的メカニズムについて明らかにしたいと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス感染状況により、縦断調査の中断を余儀なくされる時期があった。生後3ヵ月に縦断調査を開始したものの、それ以降の縦断調査を実施できないケースが多数あった。加えて、新規の研究参加者の募集も難航しており、現在までの研究参加者は十数名程度に留まっており、十分なサンプル数を確保できていない状況にあるといえる。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルス感染症の影響により、研究参加者の確保に難航している。感染状況を見極めながら、広告などを通して研究参加者の募集を継続し、サンプル数の確保に努めたい。
また、来年度は生後16ヵ月、20ヵ月の縦断調査を実施する予定でいるが、新型コロナウィルス感染状況により、対面で調査を実施できなかった際の代替方法の検討も視野に入れ、準備しておく必要がある。

次年度使用額が生じた理由

本年度は新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、対面での調査が一時中断したことから、調査に係る費用(謝金および人件費)に残額が生じた。
次年度は、(新型コロナウィルス感染症の影響による調査中断がない限り)主に調査費用に使用する予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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