研究課題/領域番号 |
20K14174
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
都賀 美有紀 立命館大学, 総合心理学部, 助教 (90774050)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | うっかり忘れ / 記憶エラー / 尺度作成 / し忘れ / もの忘れ / 予定忘れ |
研究実績の概要 |
「しまった。うっかり忘れてた!」と、後になってふと自身のし忘れを正しく思い出す「うっかり忘れ」は、加齢にともない増えるのだろうか減るのだろうか。うっかり忘れを一時的に思い出せなかったが後で自発的あるいは手がかりによって思い出すことができた記憶エラーと定義する。本研究は忘れていたが思い出したという現象に着目し、日常の「忘れる」ことの総括的な解釈を目指す。 本研究では、若年者から高齢者までのうっかり忘れの内容と頻度を調べ、認知機能尺度によってうっかり忘れがどのような認知機能と関わるのかを明らかにすることを目的とする。さらに、既存の記憶課題との関連によってうっかり忘れの量的および質的な加齢変化のメカニズムを解明する。 2020年度は若年者を対象にオンラインでアンケートを行い、うっかり忘れの尺度作成を行なった。自身のうっかり忘れのエピソードの自由記述の分類を元に作成した質問項目について223名の大学生を対象にどの程度うっかり忘れが発生しているかの頻度を5件法で測定し、因子分析を行なった。この結果については次年度の学会で発表予定である。その他、関連する研究発表を1件行った。当初の予定では、作成した質問紙と認知機能尺度を用い、若年者と高齢者を対象にした質問紙調査およびエピソードの聞き取り調査の一部を行う計画であったが、新型コロナウイルスの感染拡大により対面での調査の実施が困難であったため、次年度に状況を鑑みながら実施することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により、特に高齢者を対象とした対面調査が困難であったことから調査を実施することができなかった。代替措置として、若年者を対象にしたうっかり忘れの質問紙の作成がオンラインアンケートとして実施可能だったため、当初の予定より実施期間を延長し人数を追加した。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの影響を考慮しながら、実施可能な調査から順次データを取得していく予定である。また、作成したうっかり忘れの尺度についての論文執筆に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査が実施できなかったことにより、参加者の謝金及び実験者のアルバイト雇用の費用が未使用であった。次年度これらの調査を実施する予定である。
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