研究課題/領域番号 |
20K14186
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
福元 優子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床心理士 (80869090)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 母親学級 |
研究実績の概要 |
2021年度は産後2週間健診で来院した産褥婦を対象に研究の趣旨を紙面説明し、同意を得られた産褥婦を対象に1ヵ月健診で来院時インタビュー調査を実施、指標となる質的データの収集を行った。インタビュー内容は「被養育体験」「親との関係性」「親のイメージ」「自身の母親像」「現在の育児について」「育児観・信念」「育てられ方が自身の育児にどのように影響していると考えているか」を聴取した。データの収集は、半構造化面接を用いて行い、録音を行い、面接時間は60分程度行った。研究対象者数は、理論的飽和に達すると想定される20名を対象に行った。 2021年度の研究計画は、得られた質的データをグラウンデッド・セオリー法を用いて解析を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、インタビュー方法の介入検討に調整を要し、対象者のリクルートに難航したためデータ分析まで至らなかった。 2022年度はトランスクリプトを作成後、①オープン・コーディング、②軸足コーティングとカテゴリー・グループの析出、③析出されたカテゴリー・グループ間の関連性の検討、④図式化、というプロセスで分析を行う。「被養育体験」「IWMについて」「虐待の心理教育」「愛着の世代間伝達」をメインテーマにおき、インタビュー調査で得られた指標を加えて育児支援プログラムの作成を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染の拡大に伴いインタビュー調査の実施方法および研究計画の修正を検討する必要が生じた。また関係部署との調整を要し、産褥婦リクルートも難航したため。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は、令和3年度の計画で残されたデータ整理を行い、得られた録音データからトラスクリプトの作成を行う。データの分析はグラウンデッド・セオリー法によって行う。トランスクリプトを意味の単位に分割し、全体を要約するコードをつける。次にコードの共通する要素からカテゴリーを生成する。さらにカテゴリー間の類似性から上位カテゴリーを生成する。生成されたカテゴリーが何%の産褥婦から得られたものか、Participant Rateの計算を行う。インタビュー調査で得られた指標を加えて育児支援プログラムの作成を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、対象者リクルートに難航しデータ収集が遅れたため、データ整理の人件費使用が無かった。また学会もオンラインとなり参加に伴う旅費を使用しなかったため次年度使用額が生じた。次年度は予定していたデータ整理を実施するため調査に必要な物品費、調査入力に必要な人件費・謝金、学会参加費として研究費を使用する。
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