研究課題/領域番号 |
20K14283
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
YANG YU 京都大学, 数理解析研究所, 特定助教 (30838131)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | pointed stable curve / fundamental group / moduli space / anabelian geometry / positive characteristic |
研究実績の概要 |
研究計画で記載している基本群のmoduli空間の視点から正標数の体上の代数曲線の基本群の性質を理解することによって、担当者は新しい遠アーベル現象を発見した。少し詳しく説明すると、「基本群のspecialization写像」と「安定曲線の位相及び組合せ論的なデータ」の間の精密な対応関係を発見し、Group-theoretical specialization conjectureという予想を定式できた。更に、(0,n)型の安定曲線の場合は、適切な条件を付けて上記の予想を解決した。一方、正標数上の曲線の遠アーベル幾何学の応用として、望月新一氏による証明されたsub-p-adic体上の(Isom版)Grothendieck予想の別証明ができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基本群のmoduli空間理論の主予想(=Homeomorphism Conjecture)を解決するために、一つの困難点は基本群の間の開写像から任意な安定曲線の幾何を復元することである。基本群のspecializationが存在するため、基本群の間の開写像が曲線の幾何との関係は全くわからなかった。一方、「研究実績の概要」で説明した「Group-theoretical speicalization conjecture」によってこの関係を完全に定式化し、解明することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進に関しては、Group-theoretical speicalization conjectureを解決することである。今の時点では、適切な条件を仮定して(0,n)型の安定曲線の場合を解決したが、一般の場合は正標数の組合せ論Grothendieck予想と同じく、より強いp-average formulaを証明しないといけないと思う。
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次年度使用額が生じた理由 |
5000円位のあまりがあり、来年度で研究用の資料を購入する予定です。
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